書誌種別 |
図書 |
タイトル |
平安朝文人論 |
タイトルヨミ |
ヘイアンチョウ ブンジンロン |
人名 |
宋 【カン】/著
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人名ヨミ |
ソウ カン |
出版者・発行者 |
東京大学出版会
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出版者・発行者等ヨミ |
トウキョウ ダイガク シュッパンカイ |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2021.3 |
ページ数または枚数・巻数 |
8,344,6p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥5400 |
ISBN |
978-4-13-086062-8 |
ISBN |
4-13-086062-8 |
注記 |
文献:p335〜342 |
受賞情報 |
東京大学南原繁記念出版賞 |
受賞の回 |
第10回 |
分類記号 |
919.3
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件名 |
漢文学-歴史
/
日本文学-歴史-平安時代
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内容紹介 |
嵯峨朝から院政期までの各期を代表する文人の文学を考察し、彼らの精神世界の見取り図を粗描する。散文に考察の軸足を置きつつ、詩も射程に収め、平安朝漢文学の史的変遷を包括的に記述する。 |
著者紹介 |
1987年中国生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。フェリス女学院大学文学部准教授。博士(文学)。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009812483917 |
目次 |
序 平安朝漢文学と文人 |
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一 なぜ『平安朝文人論』か/二 本書の視点/三 本書の構成 |
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第一部 文人意識の端緒 |
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第一章 嵯峨朝における文章と経国 |
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はじめに/一 研究史概観/二 人材の条件としての文章と経国/三 平安朝初頭における文章の公的価値/四 嵯峨朝の文章経国/五 近代至上の文学史観 |
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第二章 嵯峨朝詩壇と個人の文学 |
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はじめに/一 嵯峨朝漢詩の好尚/二 隠逸思慕の集団性/三 公的文華と私性の交渉/四 文人の自己認識 |
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第三章 菅原清公の「嘯賦」 |
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はじめに/一 嘯の字義/二 中世以前の日本における嘯の受容/三 菅原清公「嘯賦」と音楽の賦/四 自序と本文という布置 |
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第四章 平安朝漢詩の変貌 |
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はじめに/一 嵯峨朝における不遇憂愁詩/二 小野篁の自己認識と元白詩/三 白居易と島田忠臣 |
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第二部 九・十世紀交替期の文人と散文の個人化 |
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第一章 都良香の散文における新動向 |
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はじめに/一 先行研究の整理と論点の提示/二 「弁薫蕕論」読解/三 コンテクストの構築/三 散文創作への新しい欲求 |
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第二章 菅原道真の憂悶 |
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はじめに/一 居宅の記の型/二 空間の精神性/三 閑居自適の喪失/四 散文に浮かび上がる学者の造型 |
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第三章 紀長谷雄の自伝 |
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はじめに/一 記に見る紀長谷雄の文飾/二 自序の叙述/三 独吟の価値 |
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第四章 平安朝散文史における九・十世紀漢文の意義 |
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はじめに/一 平安朝漢詩文の定型性/二 回想的叙述に表れる作者の精神/三 記・自序・文の同時代的意義 |
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第五章 和漢の散文の交渉 |
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はじめに/一 行事に参集する民衆/二 邸宅に関する俯瞰的描写/三 漢文記録に見る古今集的自然表現/四 私的紀行としての『蜻蛉日記』初瀬詣 |
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第三部 平安朝中後期漢文学における定型性と固有性 |
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第一章 兼明親王の文学 |
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はじめに/一 賢人失志の賦の系譜と「兎裘賦」/二 「池亭記」から「山亭起請」「遠久良養生方」へ/三 織りなされる孤高と閑適 |
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第二章 慶滋保胤「池亭記」のスタイル |
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はじめに/一 「池亭記」前半の世相批判/二 「池亭記」後半/三 「池亭記」の視点と文体/付論1 慶滋保胤の詩序における「池上篇」受容 |
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第三章 大江匡衡と八月十五夜 |
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はじめに/一 「八月十五夜江州野亭対月言志」序の校異・語釈/二 匡衡序と公文書/三 八月十五夜の都と近江/四 マンネリズム再考/付論2 平安朝における駢文と散文の連関 |
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第四章 大江匡房の文業 |
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はじめに/一 「秋日閑居賦」における先行作品の受容/二 大江匡房と九・十世紀漢文学/三 中心と周辺から見る匡房の知的世界/四 平安朝漢文学の表現世界の完成 |
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終章 平安朝文人の文学 |
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一 平安朝漢文学の機能性/二 文人意識の構造/三 回想的叙述と自己表出/四 個人の漢文学の成熟/五 平安朝漢文学の文学圏/むすびにかえて |