書誌種別 |
図書 |
タイトル |
二つの福祉原理 |
サブタイトル |
社会的権利としての自己実現と社会福祉のバイオポリティクス |
タイトルヨミ |
フタツ ノ フクシ ゲンリ |
サブタイトルヨミ |
シャカイテキ ケンリ ト シテ ノ ジコ ジツゲン ト シャカイ フクシ ノ バイオポリティクス |
人名 |
加藤 博史/著
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人名ヨミ |
カトウ ヒロシ |
出版者・発行者 |
晃洋書房
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出版者・発行者等ヨミ |
コウヨウ ショボウ |
出版地・発行地 |
京都 |
出版・発行年月 |
2020.9 |
ページ数または枚数・巻数 |
6,229p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥3500 |
ISBN |
978-4-7710-3399-3 |
ISBN |
4-7710-3399-3 |
注記 |
文献:p213〜224 |
分類記号 |
369
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件名 |
社会福祉
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内容紹介 |
メディカル・モデルに基づく福祉原理とライフ・モデルに基づく福祉原理。両者の原理の違いに迫ると共に、「津久井やまゆり園事件」や「座間9遺体事件」の加害者と被害者に応答し得る社会福祉原理構築のための試論を展開する。 |
著者紹介 |
1949年富山県生まれ。龍谷大学名誉教授。京都精神保健福祉施設協議会会長、社会福祉法人京都光彩の会理事長。著書に「福祉的人間観の社会誌」「福祉哲学」「共生原論」など。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009812436216 |
目次 |
第1章 生活の質(QOL)を包括的に査定するための準拠枠 |
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はじめに/1 生活の質の三次元的包括的査定/2 QOLチャートによる1920年,1970年,2020年の一般生活の比較 |
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第2章 生活の質を阻害する「貧困」とは何か |
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1 「貧困」を捉える従来の考察/2 ポール・ファーマーの構造的暴力概念/3 ブータンの幸福指標/4 国際連合の「世界幸福度報告」/5 岩田正美の貧困研究 |
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第3章 主体性とは何か |
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1 主体性の概念規定と形成過程/2 実存主体性とは何か/3 人生の目的の設定/4 生活主体性とは何か/5 貧困と主体性/6 政治権力性と主体性/7 引きこもるための主体性/8 権利主体性を実現する福祉原理の全体構造 |
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第4章 ライフ・モデルとは何か |
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はじめに/1 地域福祉の課題把握の思考枠組みと克服の方向性/2 ジャーメインのライフ・モデルの検討/3 エコロジカルなアプローチとは何か/4 ライフ・モデルに関連する思想/5 ソーシャルワーカーに求められているもの |
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第5章 日本におけるメディカル・モデルの系譜 |
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1 基本的な問題意識/2 《バイオポリティクス》とは何か/3 長与専斎の思想/4 石黒忠悳の社会的役割/5 後藤新平の国家衛生の思想/6 窪田静太郎の思想/7 小泉親彦の厚生省設立と健兵健民政策推進の思想/8 《バイオポリティクス》に対抗する思想/おわりに |
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第6章 福祉原理と岡村理論 |
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はじめに/1 岡村理論とは何か/2 戦争社会学研究の思想/3 岡村理論と戦争社会学研究/おわりに |
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第7章 構造的暴力を克服する可傷性と多声的対話 |
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はじめに/1 ソーシャルワークの価値志向と非戦/2 権力性の影響と権力抑制への関与/3 傷つくものとしての視座からの権力批判/4 非戦の基盤としての地球環境とバクテリアとの共生/5 構造的暴力とは何か/6 現実的な平和政策の新思考/7 葛藤を克服する方法/8 非戦のための社会関係づくりとしてのオープンダイアローグの手法と実際/9 無力化の表現としての嫉妬心を取り込む権力/10 悪と正義への応答責任/11 生活基盤保障と互恵性及び自尊心の涵養としての正義原理/12 一人ひとりが思想性を深めることが権力に自立し非戦を実現する/おわりに |
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第8章 自己実現の希求としての信仰と宗教性 |
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はじめに/1 宗教性の本質について/2 仏教の本質/3 キリスト教の本質/4 ヤスパース,ヴェイユ,フランクルの宗教性から学ぶもの/5 神道・国学の豊かな世界と国家神道の淵源/6 宗教多元主義を求めて/7 サクリファイス,身代わりの意味と社会事業の動機/8 ふたたびティリッヒに宗教性を問う/9 レヴィナスの<顔><道徳><弱さ>/10 宗教性と人間の尊厳/11 社会福祉における宗教性の役割/おわりに |
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第9章 「絶望の弁証法」と生活世界 |
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はじめに/1 苦悩の仕事と底極めを促進・媒介するもの/2 ヘルマン・ヘッセの自殺願望と苦悩の弁証法/3 神話的世界への探訪と統合/4 「アジャセ」とは《私》だ/5 深い絶望を乗り越えていく信仰/6 超越者の面前に「単独者」として現出/7 ライフモデルとはライフ・ワールドの創出/おわりに |
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終章 社会的権利としての自己実現 |
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1 自己実現ニーズ(self‐actualization needs)とは何か/2 自己実現ニーズを問う二つの事件/3 西田幾多郎と福祉原理/4 西田の「底」の思想と自己実現/5 自己実現という生産活動/6 罪の躓きへの愛/7 自己実現権利はいかにして保障されるか/8 新型コロナウイルス蔓延後の世界/9 社会福祉全体構造把握の樹木モデル |