書誌種別 |
図書 |
タイトル |
物語の論理学 |
サブタイトル |
近代文芸論集 |
タイトルヨミ |
モノガタリ ノ ロンリガク |
サブタイトルヨミ |
キンダイ ブンゲイ ロンシュウ |
人名 |
中村 三春/著
|
人名ヨミ |
ナカムラ ミハル |
出版者・発行者 |
翰林書房
|
出版者・発行者等ヨミ |
カンリン ショボウ |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2014.2 |
ページ数または枚数・巻数 |
311p |
大きさ |
20cm |
価格 |
¥3600 |
ISBN |
978-4-87737-360-3 |
ISBN |
4-87737-360-3 |
分類記号 |
910.26
|
件名 |
日本文学-歴史-近代
|
内容紹介 |
樋口一葉「にごりえ」、太宰治「ヴィヨンの妻」、谷崎潤一郎「陰翳礼讃」など、日本近代に現れた幾つかの小説・童話・評論を対象として、それらの各々においてどのように物語の論理が行使されているかを検証する。 |
著者紹介 |
1958年岩手県生まれ。東北大学大学院博士課程中退。北海道大学大学院文学研究科教授。博士(文学)。著書に「<変異する>日本現代小説」「花のフラクタル」など。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009811764340 |
目次 |
序説 物語の論理学 |
|
1 物語と<変異>/2 物語の近代/近代以前/3 どのように記述するか |
|
Ⅰ 物語の誘惑と差異化 |
|
はじめに/1 境界の生成/2 抑圧の機構/3 物語の開封 |
|
Ⅱ 偽造された家族 |
|
はじめに/1 文体と割り込み/2 意味論的な「期待の地平」/3 フィードバックと虚構の強度 |
|
Ⅲ 夢のファンタジー構造 |
|
はじめに/1 夢と謎の誘惑/2 隔離された空間/3 物語言説の「妙境」/4 飽和したテクスト |
|
Ⅳ <書くこと>の不条理 |
|
はじめに/1 <女作者>という言葉/2 「白粉」の現象学/3 <女作者>と「亭主」/4 両性間の不条理と<書くこと> |
|
Ⅴ 他者へ、無根拠からの出発 |
|
はじめに/1 絶対的な自己/2 反復される情報/3 自然という粘着剤 |
|
Ⅵ 花柳小説と人間機械 |
|
はじめに/1 エクリチュールの機械/2 セックスとビジネスの機械/3 テクスト様式としての機械 |
|
Ⅶ 幻想童話とコミュニタス |
|
はじめに/1 児童文学の漸近原理/2 子どもという概念枠/3 伝達の暗黙知/4 テクストの地理空間/5 世界の二重構造/6 死滅する都市-コミュニタスの論理/7 マナとしての臘燭/8 幻想文学としての未明様式 |
|
Ⅷ ゆらぎ・差異・生命 |
|
はじめに/1 虫の物語-『田園の憂鬱』/2 「『風流』論」の生命観/3 <神々の戯れ>るテクスト/4 小説の散逸構造 |
|
Ⅸ かばん語の神 |
|
はじめに/1 宮澤賢治と『鏡の国のアリス』/2 鬼神・犬神・土神/3 <場違い性>(out of place)の感覚/4 複合語のノンセンス |
|
Ⅹ 賢治を物語から救済すること |
|
1 <理解できない>こと/2 <順序をきらう>こと/3 <完成させない>こと |
|
ⅩⅠ 闇と光の虚構学 |
|
はじめに/1 「陰翳礼讃」の構成/2 「陰翳礼讃」のテクスト様式/3 様式論・文化論の方法/4 闇と光のイメージ/5 見せないことで見せること/6 盲目-理想化の原理 |
|
ⅩⅡ 太宰・ヴィヨン・神 |
|
はじめに/1 ポスト語り論-発話と主体/2 <信頼できない語り手>とジェンダー/3 <隠れたる神>とヴィヨン |
|
ⅩⅢ パラドクシカル・デカダンス |
|
はじめに/1 太宰的デカダンスの内実/2 敗戦-デカダンスの強度化/3 デカダンスとジェンダー/4 「子どもより親が大事」 |
|
ⅩⅣ 今こそ、アナーキズム! |
|
はじめに/1 かえるくんの<純粋手紙>/2 ロマンティック「セメント樽の中の手紙」/3 文芸解釈と知的アナーキズム |