書誌種別 |
図書 |
タイトル |
死を超えるもの |
サブタイトル |
3・11以後の哲学の可能性 |
タイトルヨミ |
シ オ コエル モノ |
サブタイトルヨミ |
サン イチイチ イゴ ノ テツガク ノ カノウセイ |
人名 |
森 一郎/著
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人名ヨミ |
モリ イチロウ |
出版者・発行者 |
東京大学出版会
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出版者・発行者等ヨミ |
トウキョウ ダイガク シュッパンカイ |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2013.6 |
ページ数または枚数・巻数 |
8,349,7p |
大きさ |
20cm |
価格 |
¥4200 |
ISBN |
978-4-13-010124-0 |
ISBN |
4-13-010124-0 |
分類記号 |
104
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件名 |
哲学
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内容紹介 |
ハイデガーとアーレントによる自然と技術の考察を受けて、日々の暮らしの中でわれわれが“死を超えるもの”に出会っていることを、隣人の死、建物の解体、東日本大震災・原発事故という体験から明らかにしていく。 |
著者紹介 |
1962年埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程中途退学。東京女子大学現代教養学部人文学科(哲学専攻)教授。「死と誕生」で和辻哲郎文化賞(学術部門)受賞。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009811679568 |
目次 |
序章 二通りの別離の経験から、もう一つの出来事へ |
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1 友人との死別/2 ある建物の解体/3 街の喪失と国土の荒廃/4 本書の構成 |
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第Ⅰ部 いのちから世界へ |
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第1章 死を超えるもの |
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1 現代における<死>の変容/2 可死性vs不死性/3 現代における<不死>/4 世界への責任、物への依拠/5 「メタ死生学」の理念 |
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第2章 読むこと、書くこと、考えること |
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1 メメント・モリ、または先駆的決意性/2 読むことと書くことへの執念/3 先駆的決意性とその転機/4 終わりと始まりの共属と、始まりの二重性/5 共-存在時性の二重の次元-「もとでの存在」と「共同存在」/6 メメント・モリから、世界への愛へ |
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第3章 建てること、住むこと、考えること |
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1 Q体とは?/2 建築について語る哲学者たち/3 家を建てるなら…-ニーチェの建築論1/4 家を持つも持たぬも…-アドルノの現代住宅考/5 神の死後の公共建築-ニーチェの建築論2/6 都市景観の世代間継承-ニーチェの建築論3/7 物としての建物、物としてのQ体 |
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第4章 自然の力、人間の力 |
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1 「人はばけもの」/2 最も無気味なもの-ハイデガーの解釈(その1)/3 暴力行使者としての人間-ハイデガーの解釈(その2)/4 必然、暴力、権力-アーレントの解釈(その1)/5 人間の化け物化-アーレントの解釈(その2)/6 人間の「無分別」 |
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第Ⅱ部 原子力をめぐる思考の可能性 |
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第5章 世界を愛するということ |
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1 われわれが目の当たりにしているのは何か/2 世界と自然との区別/3 世界を破壊するもの/4 善悪の彼岸と此岸/5 大地から地球へ/6 守り伝えられるべきもの/7 自然の永遠回帰と世界への愛 |
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第6章 ハイデガーと原子力の問題Ⅰ |
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1 ある反時代的考察/2 物は、世界をやどり続けさせる-ブレーメン第一講演/3 徴用物資は、在庫として存立する-ブレーメン第二講演(その1)/4 総かり立て体制は、元素を挑発する-ブレーメン第二講演(その2)/5 総かり立て体制から、ふたたび物へ |
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第7章 ハイデガーと原子力の問題Ⅱ |
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1 ハンマーと原子力/2 古くて新しい原子論/3 元素の挑発/4 原子力-総かり立て体制/5 「徴用可能な破壊行為」のゆくえ/6 「存在への問い」ふたたび |
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第8章 アーレントと原子力の問題Ⅰ |
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1 一九六〇年の座談会「宇宙時代と人間」/2 「宇宙時代」に哲学者は何を語るか/3 アーレントのテクノロジー論/4 アーレントの「原子力時代」論/5 人類という名のエイリアン/6 「宇宙人」としての哲学者 |
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第9章 アーレントと原子力の問題Ⅱ |
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1 虚無化の問題/2 アーレントの戦争論/3 「自然的、あまりに自然的」な暴力/4 「絶対無」を求めるニヒリストたち |
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第10章 火について |
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1 ヘラクレイトスの火-かまどの逸話/2 プロメテウスの火-暖炉という文化/3 プルトンの火-原子力の劫火 |
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第11章 物たちのもとで、人びととともに |
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1 もう一つの現象学的技術論/2 労働と制作の絡み合い/3 世界への配慮としての労働/4 産業ゴミと原発ゴミ-人工物の復讐 |