書誌種別 |
図書 |
タイトル |
実存と現象学の哲学 |
シリーズ名 |
放送大学教材 |
タイトルヨミ |
ジツゾン ト ゲンショウガク ノ テツガク |
シリーズ名ヨミ |
ホウソウ ダイガク キョウザイ |
人名 |
山口 一郎/著
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人名ヨミ |
ヤマグチ イチロウ |
出版者・発行者 |
放送大学教育振興会
/
[日本放送出版協会(発売)]
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出版者・発行者等ヨミ |
ホウソウ ダイガク キョウイク シンコウカイ/ニッポン ホウソウ シュッパン キョウカイ |
出版地・発行地 |
東京/[東京] |
出版・発行年月 |
2009.3 |
ページ数または枚数・巻数 |
204p |
大きさ |
21cm |
価格 |
¥2200 |
ISBN |
978-4-595-30905-2 |
ISBN |
4-595-30905-2 |
分類記号 |
114.5
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件名 |
実存主義
/
現象学
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内容紹介 |
人と人との応対の仕方に重点を置き、他の人といかに喜びや悲しみを共にしながら生きていくのか、その現実と理想を考察し、「他者の痛みに触れることができるのか」などの問題の本質を解き明かす。 |
著者紹介 |
1947年宮崎県生まれ。ミュンヘン大学哲学部、哲学博士(Ph.D)取得。放送大学客員教授。東洋大学文学部教授。著書に「現象学ことはじめ」「文化を生きる身体」など。 |
言語区分 |
jpn |
タイトルコード |
1009811175307 |
目次 |
1 出会いについて問う |
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1.「出会い」についての問い/2.「触れ合い」は可能か/3.幼児期の出会いと大人になっての出会い/4.出会いをめぐる実存の哲学と現象学の方法 |
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2 「ただただ感じること」と「自分の感覚」,そして知覚 |
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1.少年ブーバーの馬との出会いの体験/2.ヘリゲルと赤ちゃんの手/3.疑っても疑いきれない私の意識/4.自覚されること:意識の働き(作用)とその内容の関わり方 |
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3 「過ぎ去りつつ残るもの」と「気づかれない予感」 |
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1.色々な感覚の変化/2.音のつながり/3.手の動き/4.見える動き/5.過ぎ行くものを保ちつつ予感されること |
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4 「出会いのとき」から生まれる心の時間と時計の時間 |
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1.各自の内面の時間と時計の時間/2.出会いのときと場所/3.石とコンクリートの見間違い/4.感じることと何であるかが分かること/5.瞬時(瞬間)という幻想/6.物のかさばりと空間 |
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5 身体をめぐる脳科学と現象学,因果と志向性 |
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1.触れる手と触れられる手/2.自分で自分を擽っても擽ったくないのはどうしてか、脳科学の説明/3.現象学の説明/4.心と身体が何かに向かっていること:志向性/5.脳科学の方法:因果関係の解明 |
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6 心と身体の相互関係:過去の記憶と現在の知覚の関係から考える |
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1.物的身体と実感される身体/2.心と身体の相互の働きかけ,幻影肢を例にして/3.知覚と記憶の関係から見た心身関係論 |
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7 現象学の方法と自然科学の方法 |
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1.哲学は自然科学の成果のまとめ役なのではないこと,意味の源泉の問い/2.意識されるには0.5秒の無意識の脳内活動が先行するというリベットの説/3.リベットの説の現象学への統合 |
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8 無意識の現象学への導入 |
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1.現実の世界と論理の世界/2.無意識に起こること,生きる動機と習慣性/3.無意識的動機づけ,無意識の過去把持の疑いのなさ/4.無意識に働いている動機の規則性 |
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9 感情・本能・衝動:無意識の現象学の課題 |
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1.ミラー・ニューロンの話/2.生きる動機,感情,本能,衝動/3.連合と触発,無意識に働く受動的綜合 |
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10 わたしの感覚とあなたの感覚の区別の源泉としての間身体性 |
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1.母子関係,情動的コミュニケーション/2.沈黙における即身体性の成立/3.共有体験の共有時間,原共感覚からの個別的感覚野の生成/4.伝染泣きと喃語,自他の身体が区別されること |
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11 客観的時間と空間の成り立ち |
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はじめに/1.言語以前の眼差しによる情動調律/2.再想起と事物の構成と間情動性の基盤/3.客観的時間と空間の成立 |
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12 幼児期の「生得的汝」との関係と成人の「我汝関係」 |
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1.ブーバーの馬の体験はどのような体験だったのか/2.感覚の世界から知覚の世界への変転,「われ-それ」の世界/3.間身体性に働く受動的綜合という対化(Paarung)/4.我汝関係の無私性と創造性,人格的態度/5.人格的態度における出会い |
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13 出会いと倫理 |
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1.倫理が形成されてくる幼児朋の人間関係/2.間情動性と感情の自覚とその言語化/3.死の不安と人生の節目の決断/4.汝に向けた自己の全体を懸けた生き方/5.因果と.自由の二元性を統合する実存の倫理 |
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14 異文化に育った人々の出会いの可能性 |
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はじめに/1.人格ということ/2.「我-汝-関係」と仏教の無我(無私性) |
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15 問いの道筋を振り返って(まとめ) |
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1.出会いの問い/2.現象学と実存の哲学の真理の基準/3.時間の意識の解明/4.身体的実存の現象学/5.現象学の方法と自然科学の方法/6.自・他の身体の区別の成立と自他の感覚の区別の源泉/7.幼児期における「生得的汝」への関係と成人における「我汝関係」 |