書誌種別 |
図書 |
タイトル |
かたちある生 |
サブタイトル |
アドルノと批判理論のビオ・グラフィー |
タイトルヨミ |
カタチ アル セイ |
サブタイトルヨミ |
アドルノ ト ヒハン リロン ノ ビオグラフィー |
人名 |
入谷 秀一/著
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人名ヨミ |
ニュウヤ シュウイチ |
出版者・発行者 |
大阪大学出版会
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出版者・発行者等ヨミ |
オオサカ ダイガク シュッパンカイ |
出版地・発行地 |
吹田 |
出版・発行年月 |
2013.3 |
ページ数または枚数・巻数 |
8,412p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥6800 |
ISBN |
978-4-87259-419-5 |
ISBN |
4-87259-419-5 |
注記 |
文献:p390〜408 |
分類記号 |
134.9
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件名 |
Adorno Theodor Wiesengrund
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件名 |
アドルノ テーオドール・ヴィーゼングルント
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内容紹介 |
20世紀ドイツ最大の哲学者アドルノのテクストには、相反的な志向が交錯している。そのさまを、先人たちとの関係・アドルノ自身との関係・後継者たちとの関係という観点から、追跡する。 |
著者紹介 |
1975年岡山県生まれ。文学博士。大阪大学大学院文学研究科の任期付き助教。専門は哲学、ドイツ思想史。著書に「ハイデガー」など。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009811663283 |
目次 |
序章 アドルノという気がかり |
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一、アドルノの単純ならざるビオ・グラフィー/二、本書の構成/三、かたちある生/四、アドルノという気がかり |
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-先人たち |
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第一章 全体性の幻想-アドルノとワーグナー |
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一、アドルノにおける「ワーグナーの場合」/二、芸術の二重性格へのかかわり-アルブレヒト・ヴェルマーのアドルノ論を手がかりに/三、音楽・哲学・政治-一九三〇年代のアドルノの配置図/四、アドルノの『試論』/五、中間休止-ワーグナー克服のまなざし/六、全体性の幻想-回帰するワーグナー |
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第二章 生の肯定か否定弁証法か-ニーチェとアドルノ |
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一、ニーチェからアドルノへ、あるいはその逆/二、ニーチェと『啓蒙の弁証法』との単純ならざる関係/三、ニーチェ・ワーグナー・アドルノ/四、模倣への抵抗、あるいは強制なき模倣 |
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-形成された思想 |
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第三章 アドルノの「自然史」について-その理論的可能性の再検討 |
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一、アドルノの歴史哲学をわれわれはどう評価すべきなのか/二、歴史は存在するか-『啓蒙の弁証法』をめぐる論争のスケッチ/三、「自然史」という思考形式の道のり/四、結語-移ろいやすさの経験にむけて |
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第四章 知識人の住まう風景-アドルノとサイード |
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一、アドルノとサイード-交錯する二人の漂泊者と知識人の使命/二、内面性の批判-アドルノのシューベルト論とキルケゴール論/三、場違いなものを開示する試み-『ミニマ・モラリア』の風景/四、同時代人批判としてのアドルノのハイデガー論/五、終わりに-批判理論の身体 |
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第五章 震える理性-アドルノはカントから何を学んだか |
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一、問い-いかなる意味でアドルノはカント主義者であったか/二、形而上学と唯物論との間で-アドルノにおける超越論的思考?/三、崇高-カント継承問題の射程/四、アドルノのカント批判-『啓蒙の弁証法』と『否定弁証法』/五、エージェントとしてのオデュッセウス-representationの問題圏へ/六、犠牲者=命令者としての構想力-『判断力批判』における崇高のドラマ/七、ユートピア、和解、そして不協和音-カントをカントとともにカントに反して読むアドルノ/八、想像力の失敗-『美の理論』の中心的問題圏へ/九、震える理性-再度、アドルノ対カント/十、脱神話化された崇高さ-あるいは沈黙するセイレーンと地球 |
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-後継者たち |
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第六章 非同一的なものの承認-アドルノからホネットへ |
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一、アドルノとハーバーマスとの間で-ホネットによる社会哲学のパラダイム・シフト/二、コミュニケーション行為論の承認論的転回とその射程/三、身体、この社会的なるもの-アドルノからホネットへの架橋/四、承認論的オプティミズムと美的ペシミズムとの間で |
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第七章 生命倫理の時間論-生活史をめぐって(1) |
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一、生命倫理は永遠回帰の夢を見るか-現状と問題提起/二、脱自然化される生の共同体-われわれの将来としてのイスラエルの生政治?/三、分割不可能な生の作者性に基づく倫理学の構築-ハーバーマスの場合/四、倫理的行為の非同時的な可逆性-ハンス・ヨナスの場合/五、終わりに-生活史の星座的な価値 |
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第八章 非同一的な時間の承認-生活史をめぐって(2) |
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一、環境概念の再検討/二、生命倫理と環境倫理のインテグレーション(1)-「財」としての自然像の再考/三、生命倫理と環境倫理のインテグレーション(2)-広井良典の公共政策論とライフサイクル論/四、多様なライフヒストリーを承認するための道徳的動機づけ-アクセル・ホネットの承認論を手がかりに/五、終わりに-自然を教育する/自然から学ぶ、という問題の起点へ |
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第九章 制度の道徳的基礎づけは可能か-ホネット承認論の現在 |
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一、制度としての相互承認-ヘーゲルへの接近/二、「AI」/三、残された問題 |
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-ビオグラフィーの哲学的問題圏へ/自己と他者との間で |
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第十章 何が「君自身について物語れ」と命じるのか-オートビオグラフィー・ビオグラフィー・ビオポリティーク |
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一、序/二、何が「君自身について物語れ」と命じるのか/三、変容する自伝のイメージ/四、他者とのコンフリクト、および和解の場としての自伝/五、オートビオグラフィー・ビオグラフィー・ビオポリティーク |
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第十一章 アドルノとは誰か-ビオグラフィーのビオポリティーク |