書誌種別 |
図書 |
タイトル |
幕末・明治期の巷談と俗文芸 |
サブタイトル |
女盗賊・如来の化身・烈女 |
タイトルヨミ |
バクマツ メイジキ ノ コウダン ト ゾクブンゲイ |
サブタイトルヨミ |
オンナトウゾク ニョライ ノ ケシン レツジョ |
人名 |
神林 尚子/著
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人名ヨミ |
カンバヤシ ナオコ |
出版者・発行者 |
花鳥社
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出版者・発行者等ヨミ |
カチョウシャ |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2023.2 |
ページ数または枚数・巻数 |
9,700p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥15000 |
ISBN |
978-4-909832-73-3 |
ISBN |
4-909832-73-3 |
注記 |
文献:p659〜688 |
分類記号 |
910.25
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件名 |
日本文学-歴史-江戸時代
/
日本文学-歴史-明治時代
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内容紹介 |
風聞や伝説から生じる巷談は、戯作や歌舞伎、講談、落語などとどのように関わり合っているのか。巷談の実例として、「鬼神のお松」「お竹大日如来」「烈女おふじ」を取り上げ、幕末・明治の世相と文芸の諸相を探る。 |
著者紹介 |
東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。博士号(学術・同大学)取得。鶴見大学准教授。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009812661256 |
目次 |
序章 巷談研究という視点 |
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はじめに/一 「巷談」という分類指標-「実録」との共通点と相違点-/二 「巷談」研究の出発点-近世文学領域での研究史-/三 本書の研究対象と手法/四 各部の概要/五 各部の関連領域と研究史-近世文学以外の領域との接点-/六 「孝」の表象と「列女伝」-近世・近代の「列女伝」の系譜-/おわりに |
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第Ⅰ部 ちょんがれ「鬼神のお松」の展開 |
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第一章 門付芸能「ちょんがれ」攷 |
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はじめに/一 「ちょんがれ」の沿革-発生期から幕末まで/二 ちょんがれと歌舞伎-文化末年を焦点に/三 時事に関わる作例-「落書」としての仮託/四 小括・ちょんがれの内容分類-薄物唄本を手がかりに-/五 補論・「くどき」唄本考-ちょんがれとの共通点・相違点を中心に/おわりに |
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第二章 「鬼神のお松」の原型 |
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はじめに/一 伝本一覧と系統分類/二 諸本の書誌と系統分類/三 諸本の考証-内容面での推移/おわりに |
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第三章 歌舞伎への登場 |
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はじめに/一 歌舞伎における利用の端緒-上方における展開/二 「鬼神のお松」の定型の確立-江戸における展開/おわりに |
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第四章 合巻にみるお松の「後日」 |
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はじめに/一 「鬼神のお松」合巻の嚆矢-『笠松峠雨夜菅簑』-/二 人情本的世界との融合-『薊花恋苧車』-/三 「鬼神のお松」と「明烏」の綯い交ぜ-『明鴉雪笠松』-/おわりに |
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第五章 中本型読本『初緑黄金笠松』をめぐって |
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はじめに/一 『初緑黄金笠松』の概要/二 盗賊「神道徳次郎」の系譜/三 「鬼神のお松」の利用と書き換え-宝刀「庚申丸」をめぐって/おわりに |
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第六章 読本・切附本における脚色 |
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はじめに/一 お松の「外伝」-切附本『鬼神阿松豪傑奇伝』/二 長編読本化の試み-読本『笠松峠鬼神敵討』/三 構想の継承と書き換え-『初緑』の増補作『神稲黄金笠松』/おわりに |
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第七章 合巻『薄緑娘白波』の構想 |
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はじめに/一 書誌と梗概/二 『薄緑娘白波』の構想-『水滸伝』の影響と白浪物の群像劇/三 先行作品の利用と書き換え-歌舞伎・講談・錦絵との相互交渉/四 講談との接点-松林伯円への「挨拶」/おわりに |
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第八章 講談と『近古実録』 |
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はじめに/一 松林伯円とその時代/二 明治期の速記本の検討/三 「講談一席話」-明治八年の錦絵塡詞/四 『近古実録』から『近世実録全書』まで-明治期の「実録」/五 講談と『近古実録』系統の交渉-成立をめぐる一試論/六 講談と『近古実録』系統のお松像-「毒婦」と「女丈夫」像の交錯 |
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第Ⅱ部 「お竹大日如来」伝承と俗文芸 |
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第一章 起源の考証(一) |
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はじめに/一 早期の「お竹大日」関連文献/二 大伝馬町名主・佐久間家と馬込家/三 菩提寺の寺宝と「お竹大日」伝承-江戸の地誌・名所記にみるお竹/おわりに |
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第二章 起源の考証(二) |
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はじめに/一 「お竹大日」開帳と略縁起/二 略縁起の検討-三種の縁起の本文比較/三 出羽三山信仰と「お竹大日」伝承/おわりに |
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第三章 江戸文人の見た「お竹大日」伝承 |
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はじめに/一 安永期の川柳にみる「お竹大日」-文芸化の端緒/二 『儻偶用心記』にみる懐疑と笑い-「お竹大日」と「騙り」/三 日記と考証随筆にみる「お竹大日」伝承-題材の定着と考証/四 啓蒙的読本『田家茶話』-教訓性と異伝の生成/五 類話と異伝-柳田国男の所説の検討 |
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第四章 開帳物草双紙の系譜 |
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はじめに/一 『敵討女鉢木』の沿革-書誌と梗概/二 『敵討女鉢木』の構想/三 『<お竹大日如来>稚絵解』をめぐって-文化十二年の開帳物草双紙/おわりに |
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第五章 式亭三馬作『於竹大日忠孝鏡』の構想 |
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はじめに/一 『於竹大日忠孝鏡』の構成-書誌と梗概/二 典拠の検討-『孝感冥祥録』と『孝子善之丞感得伝』/三 文化期の戯作界と『忠孝鏡』/おわりに |
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第六章 弘化・嘉永期の合巻と切附本 |
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はじめに/一 『黄金花桜木双紙』の構想-略縁起に基づく「竹女一代記」/二 『応現於竹物語』-お竹の「恋」と『竹取物語』/おわりに |
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第七章 文化・嘉永期の江戸出開帳と錦絵 |
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はじめに/一 文化期・嘉永期の「お竹大日」江戸出開帳/二 「お竹大日如来」像の拡大-嘉永期の錦絵を中心に/おわりに-「正身の如来」から「孝女」へ- |
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第八章 河竹黙阿弥作『双蝶色成曙』 |
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はじめに/一 作品の概要と典拠/二 『双蝶色成曙』の構想と作意-番付と台帳の検証/おわりに-昇天しない「孝女お竹」 |
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第Ⅲ部 「烈女おふじ」像の生成と展開 |
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第一章 「烈女おふじ」像の生成 |
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はじめに/一 事件の概要とその経緯-事実関係の検討/二 風聞の流布と変容-同時代の日記・記録類での言及/三 「烈女」評価の確立-安井息軒「阿藤伝」の成立まで/おわりに-「烈女」表象をめぐる展望と今後の課題 |
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第二章 明治前期の展開 |
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はじめに/一 漢文体の「伝」の流布-教訓と文範/二 「阿藤伝」と『芳譚雑誌』『女鑑』-「男文字」から「をみなもじ」へ/おわりに |
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第三章 『女学雑誌』とその時代 |
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はじめに/一 事件当時の「秘録」の出現/二 『女学雑誌』をめぐる状況-明治二十年代の女子教育と「烈女」/おわりに |
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第四章 藤本藤陰『藤の一本』と『烈女お藤』 |
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はじめに/一 藤陰作品の検討-独自の記述とその背景/二 「実伝」と「敷衍」-小説執筆の意識をめぐって/おわりに-『藤の一本』の同時代評と後続作品への展開 |
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第五章 明治の教育幻燈と「烈女」 |
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はじめに/一 明治期の「教育幻燈」と鶴淵初蔵/二 『幻燈図解』所載「烈女藤子の伝」/三 『幻燈図解』の思想的背景-高瀬真卿と「感化協会」/四 『幻燈図解』の構成と内容-明治の「教育幻燈」の歴史観/五 幻燈と「絵解き」-鶴淵幻燈舗の「復古」性/おわりに |
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第六章 三遊亭円朝遺稿・円喬口演『烈婦お不二』 |
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はじめに/一 円朝と「烈女伝」-『操競女学校』と『烈婦お不二』/二 『烈婦お不二』連載予告と梗概/三 登場人物と構成の特徴/四 「忠孝」の相克-「烈女不二」の造型とその「自害」をめぐって/おわりに |
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第七章 塚原渋柿園と「烈女」の劇化 |
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はじめに/一 塚原渋柿園の著作活動/二 明治四十年代の「烈女おふじ」関連作品-渋柿園作「藤江」前史/三 塚原渋柿園と「烈女おふじ」/四 明治期「烈女」像の変遷-「忠孝」の内実をめぐって/おわりに |
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第八章 飯田の郷土史としての「烈女おふじ」 |
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はじめに/一 幕末明治期の「烈女おふじ」法要-五十回忌法要と「硯箱の記」/二 明治・大正期の郷土史にみる「烈女おふじ」/三 「烈女」としての評価をめぐって-飯田藩士による口伝の諸相/四 行事・祭祀としての「烈女おふじ」-演劇と女性信仰/おわりに |
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終章 底流する諸要素と時代相 |
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一 三題材の共通点とその背景/二 「女性表象」に関わる特質/三 今後の課題と展望 |