書誌種別 |
図書 |
タイトル |
表現する「私」はどのように生まれるのか |
サブタイトル |
精神分析と現代美術の語らいから |
タイトルヨミ |
ヒョウゲン スル ワタクシ ワ ドノヨウニ ウマレル ノカ |
サブタイトルヨミ |
セイシン ブンセキ ト ゲンダイ ビジュツ ノ カタライ カラ |
人名 |
岡田 彩希子/著
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人名ヨミ |
オカダ アキコ |
出版者・発行者 |
ミネルヴァ書房
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出版者・発行者等ヨミ |
ミネルヴァ ショボウ |
出版地・発行地 |
京都 |
出版・発行年月 |
2017.3 |
ページ数または枚数・巻数 |
3,216p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥3200 |
ISBN |
978-4-623-08001-4 |
ISBN |
4-623-08001-4 |
分類記号 |
702.07
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件名 |
美術-歴史-現代
/
精神分析
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内容紹介 |
「私」という表現する存在構造を解く表現論。私たちの表現や表象作用としての夢・描画・現代美術の作品たちの語らいを具体的なエピソード・作品とともに、フロイトらの精神分析概念によって辿り、その主体生成の原点へと迫る。 |
著者紹介 |
京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。専門は現代美術・精神分析。構造分析研究会に所属し、思考空間と象徴の内外未分の領域をめぐる研究を続ける。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009812107104 |
目次 |
序章 表現されることとすることへの問い |
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私たちの精神活動と話す主体の表現/表象の造形が話すということ/夢という表象-精神分析という窓から/さまざまな夢の相 |
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第1章 夢の語らい |
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死者が話す夢/フロイトの夢/夢で繰り返される構造/フキタンポポの夢の構造/夢の中のトポロジー/覚醒の主体と往還運動/欲動と同一化/誰でもない私,誰かとしての私 |
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第2章 鏡像段階と寸断された身体 |
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つねに,もう事ははじまっているのだから/寸断された身体をめぐって/メラニー・クラインの概念-良い乳房・悪い乳房/クラインから再びラカンへ/逃げ去るファルスと寸断された身体/対象aと一の線 |
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第3章 内と外にある危機 |
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主体が蹂躙される世界/無意味へと向かう旅/チューリヒ・ダダ-キャバレー・ヴォルテール/言葉を見放すことと虚無/フロイトの無常/巨人の出現/鏡像と「機械」 |
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第4章 行為とその対象 |
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ある描線/象徴による乗り越え/投射と表象/抽象化と固有の言語/描画の中で起こった主体の位置変換/描画の過程と言語活動の関わり/主体の位置変換と身体性の在処/関係性の変換と象徴化 |
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第5章 抽象の意味と構造 |
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意味とかたち/カンディンスキーの抽象/芸術における精神的なもの/汝ひとりにとって/抽象と同時代性/内的必然性/画中を逍遙させる/無意識の受容/「現実」を超える芸術運動と精神分析/クルト・シュヴィッタース-こころの中の現実/「偶然の詩論」/抽象の意味/主体生成の動き |
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第6章 <見る/見られる>のマトリックス |
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見ていることは見られていることでもある/スクリーンと双極構造/意識の唯物論的定義/「狼男」の夢における<見る/見られる>の双極構造/<見る/見られる>のマトリックス/マトリックスの文法/「目覚め」としてのセッションの終わり/ある日の精神分析-多声部の音楽のような語らい/残される主体と目覚めに出発する主体/目覚める主体を他者に託して自らは眠りゆくということ |
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第7章 固有の言語の語らい |
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パリにおけるマルセル・デュシャンの試み/『裸体』から『大ガラス』へ/意識の運動そしてレディ・メイド/インストラクション・アート/コンセプチュアル・アート-コスースの「椅子」/1つと3つの存在/自己言及的な領域/インスタレーションにおける語らい/ふたりとふたつの時計/「不在」を写す写真から血液のビーズへ/キャンディーの積み重なり/作品の実体性と私秘性の空間/同一化の感覚と二つの動き,そして無音の声部としての鑑賞者/失われゆくもの,そして私秘性の内側へ/問いの営み |