| 書誌種別 |
児童図書 |
| タイトル |
百人一首人物大事典 |
| タイトルヨミ |
ヒャクニン イッシュ ジンブツ ダイジテン |
| 人名 |
渡部 泰明／監修
グラフィオ／編
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| 人名ヨミ |
ワタナベ ヤスアキ グラフィオ |
| 版 |
ハンディ版 |
| 出版者・発行者 |
金の星社
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| 出版者・発行者等ヨミ |
キン ノ ホシシャ |
| 出版地・発行地 |
東京 |
| 出版・発行年月 |
2016.10 |
| ページ数または枚数・巻数 |
151p |
| 大きさ |
21cm |
| 価格 |
￥１２００ |
| ISBN |
978-4-323-07375-0 |
| ISBN |
4-323-07375-0 |
| 分類記号 |
911.147
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| 件名 |
百人一首
／
歌人
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| 内容紹介 |
悠久の時をこえ、今なお親しまれている百人一首。その歌を詠んだ歌人たちの人物史を、あざやかなイラストとともに紹介する。歌人の生没年年表、万葉集と勅撰和歌集の一覧も掲載。 |
| 言語区分 |
JPN |
| タイトルコード |
1009812063918 |
| 目次 |
一 天智天皇|秋の田の かりほの庵の 苫を粗み わが衣手は 露にぬれつつ |
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二 持統天皇|春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山 |
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三 柿本人麿|あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む |
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四 山辺赤人|田子の浦に うち出でて見れば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ |
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五 猿丸大夫|奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋はかなしき |
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六 中納言家持|かささぎの 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける |
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七 安倍仲麿|天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも |
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八 喜撰法師|我が庵は 都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり |
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九 小野小町|花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせしまに |
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一〇 蟬丸|これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 |
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一一 参議篁|わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣舟 |
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一二 僧正遍昭|天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ |
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一三 陽成院|筑波嶺の 峰より落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる |
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一四 河原左大臣|陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに |
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一五 光孝天皇|君がため 春の野に出でて 若菜摘む わが衣手に 雪はふりつつ |
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一六 中納言行平|立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む |
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一七 在原業平朝臣|ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは |
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一八 藤原敏行朝臣|住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ |
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一九 伊勢|難波潟 みじかき葦の ふしの間も 逢はでこのよを 過ぐしてよとや |
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二〇 元良親王|わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ |
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二一 素性法師|今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな |
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二二 文屋康秀|吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ |
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二三 大江千里|月見れば 千々に物こそ かなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど |
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二四 菅家|このたびは 幣もとりあへず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに |
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二五 三条右大臣|名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな |
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二六 貞信公|小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ |
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二七 中納言兼輔|みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ |
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二八 源宗于朝臣|山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば |
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二九 凡河内躬恒|心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花 |
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三〇 壬生忠岑|有明の つれなく見えし 別れより あかつきばかり 憂きものはなし |
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三一 坂上是則|朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 |
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三二 春道列樹|山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ もみぢなりけり |
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三三 紀友則|ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ |
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三四 藤原興風|誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに |
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三五 紀貫之|人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける |
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三六 清原深養父|夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ |
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三七 文屋朝康|白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける |
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三八 右近|忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな |
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三九 参議等|浅茅生の 小野の篠原 忍ぶれど あまりてなどか 人の恋しき |
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四〇 平兼盛|忍ぶれど 色に出でにけり 我が恋は 物や思ふと 人の問ふまで |
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四一 壬生忠見|恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか |
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四二 清原元輔|契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波越さじとは |
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四三 権中納言敦忠|逢ひ見ての のちの心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり |
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四四 中納言朝忠|逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし |
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四五 謙徳公|あはれとも 言ふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな |
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四六 曾禰好忠|由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え 行方も知らぬ 恋の道かな |
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四七 恵慶法師|八重葎 茂れる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり |
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四八 源重之|風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかな |
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四九 大中臣能宣朝臣|みかきもり 衛士のたく火の 夜は燃え 昼は消えつつ 物をこそ思へ |
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五〇 藤原義孝|君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな |
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五一 藤原実方朝臣|かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを |
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五二 藤原道信朝臣|明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほうらめしき 朝ぼらけかな |
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五三 右大将道綱母|嘆きつつ ひとりぬる夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る |
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五四 儀同三司母|忘れじの 行く末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな |
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五五 大納言公任|滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ |
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五六 和泉式部|あらざらむ この世のほかの 思ひ出でに いまひとたびの 逢ふこともがな |
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五七 紫式部|めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬまに 雲隠れにし 夜半の月かな |
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五八 大弐三位|有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする |
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五九 赤染衛門|やすらはで 寝なましものを 小夜更けて かたぶくまでの 月を見しかな |
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六〇 小式部内侍|大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立 |
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六一 伊勢大輔|いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほひぬるかな |
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六二 清少納言|夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ |
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六三 左京大夫道雅|今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで いふよしもがな |
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六四 権中納言定頼|朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木 |
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六五 相模|恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ |
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六六 前大僧正行尊|もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし |
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六七 周防内侍|春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ |
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六八 三条院|心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな |
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六九 能因法師|嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の 錦なりけり |
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七〇 良暹法師|さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば いづくも同じ 秋の夕暮れ |
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七一 大納言経信|夕されば 門田の稲葉 おとづれて 葦のまろやに 秋風ぞ吹く |
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七二 祐子内親王家紀伊|音に聞く 高師の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ |
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七三 前中納言匡房|高砂の 尾の上の桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ |
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七四 源俊頼朝臣|憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを |
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七五 藤原基俊|契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり |
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七六 法性寺入道前関白太政大臣|わたの原 こぎ出でてみれば ひさかたの 雲居にまがふ 沖つ白波 |
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七七 崇徳院|瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ |
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七八 源兼昌|淡路島 かよふ千鳥の 鳴く声に 幾夜寝ざめぬ 須磨の関守 |
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七九 左京大夫顕輔|秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ |
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八〇 待賢門院堀河|長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れてけさは 物をこそ思へ |
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八一 後徳大寺左大臣|ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる |
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八二 道因法師|思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり |
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八三 皇太后宮大夫俊成|世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる |
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八四 藤原清輔朝臣|ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき |
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八五 俊恵法師|夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり |
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八六 西行法師|嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな |
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八七 寂蓮法師|村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ |
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八八 皇嘉門院別当|難波江の 葦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき |
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八九 式子内親王|玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする |
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九〇 殷富門院大輔|見せばやな 雄島のあまの 袖だにも ぬれにぞぬれし 色はかはらず |
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九一 後京極摂政前太政大臣|きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む |
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九二 二条院讃岐|わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね かわく間もなし |
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九三 鎌倉右大臣|世の中は 常にもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも |
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九四 参議雅経|み吉野の 山の秋風 さ夜ふけて ふるさと寒く 衣打つなり |
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九五 前大僧正慈円|おほけなく うき世の民に おほふかな わが立つ杣に 墨染めの袖 |
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九六 入道前太政大臣|花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり |
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九七 権中納言定家|来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや藻塩の 身もこがれつつ |
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九八 従二位家隆|風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける |
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九九 後鳥羽院|人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふゆゑに 物思ふ身は |
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