書誌種別 |
図書 |
タイトル |
戦後史の汚点レッド・パージ |
サブタイトル |
GHQの指示という「神話」を検証する |
タイトルヨミ |
センゴシ ノ オテン レッド パージ |
サブタイトルヨミ |
ジーエイチキュー ノ シジ ト イウ シンワ オ ケンショウ スル |
人名 |
明神 勲/著
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人名ヨミ |
ミョウジン イサオ |
出版者・発行者 |
大月書店
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出版者・発行者等ヨミ |
オオツキ ショテン |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2013.8 |
ページ数または枚数・巻数 |
315,11p |
大きさ |
20cm |
価格 |
¥3200 |
ISBN |
978-4-272-52098-5 |
ISBN |
4-272-52098-5 |
注記 |
汚れあり(小口) |
注記 |
文献:巻末p8〜11 |
分類記号 |
366.621
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件名 |
レッド・パージ
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内容紹介 |
新たに発掘したGHQ資料をもとに、「レッド・パージ=GHQの指示」という通説を批判・解体し、新たなレッド・パージ像を再構成。レッド・パージ問題の今日的意義を「今に生きる過去」という視点から解明する。 |
著者紹介 |
1941年北海道生まれ。北海道教育大学名誉教授。専攻は教員レッド・パージを中心とした占領期教育史。 |
言語区分 |
zzz |
タイトルコード |
1009811705570 |
目次 |
序説 |
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1 「今に生きる過去」としてのレッド・パージ/2 レッド・パージ研究の簡潔なレビュー/3 本書を構成する三つのテーマ/4 本書の構成 |
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第Ⅰ部 戦後史の汚点レッド・パージ |
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一 レッド・パージ(Red Purge)とは |
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1 「レッド・パージ」という用語/2 占領下におけるもう一つのパージ-所謂「ホワイト・パージ」/3 レッド・パージの概要/4 第一次レッド・パージの概要/5 第二次レッド・パージの概要/6 レッド・パージで何名が追放されたのか |
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二 レッド・パージが残した四つの「負の遺産」 |
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1 多数の犠牲者に与えた深刻で継続的な被害/2 反共主義的意識の培養・再編・強化/3 労働運動の変質と弱体化/4 憲法体制から安保体制への「転轍手」/小括 |
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三 戦後史の汚点レッド・パージ |
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1 《人間のしるし》としての「思想・良心の自由」/2 「思想・良心の自由」とレッド・パージ/3 戦後史の汚点・レッド・パージ |
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第Ⅱ部 治安維持法体制の解体とレッド・パージ推進体制の形成 |
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一 「治安維持法」と「レッド・パージ」と吉田茂 |
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1 三木清の死が意味するもの/2 治安維持法体制の解体過程-断絶と連続/3 吉田茂の戦前と戦後-「国体」主義と反共主義の連続性 |
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二 レッド・パージ推進体制の確立(その1)-GHQのレッド・パージ政策 |
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1 GHQの共産党対策の変化/2 アメリカにおける“マッカーシズム”=「赤狩り」政策の台頭/3 アメリカの占領政策の転換と「経済九原則」/4 CIEの反共教育政策の展開とレッド・パージ/5 “今は一九四九年なのだ、一九四五年ではない” |
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三 レッド・パージ推進体制の確立(その2)-吉田内閣の反共攻勢とレッド・パージ |
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1 吉田内閣の反共構想/2 占領下治安体制の「主翼群」の形成-「団体等規正令」の公布/3 レッド・パージの閣議決定へ/4 吉田首相の描いた「逆コースの青写真」 |
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第Ⅲ部 「レッド・パージをめぐる神話」の解体 |
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一 占領下におけるSCAPの命令・指示 |
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二 レッド・パージをめぐる「一つの神話」の検証(その1)-マッカーサー書簡は報道機関および民間産業等のレッド・パージを指示したか |
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1 最高裁の判例/2 マッカーサー書簡を解釈する基本的立場の問題点/3 マッカーサー書簡をどう読み取るべきか/4 マッカーサー書簡とレッド・パージの関係に関するネピアの見解 |
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三 レッド・パージをめぐる「一つの神話」の検証(その2)-最高裁に対する「解釈指示」は存在したのか |
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1 レッド・パージ裁判における「解釈指示」の位置と問題点/2 GHQ文書による「解釈指示」の検証/3 「解釈指示」の実相/4 「田中コート」と「解釈指示」 |
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四 レッド・パージをめぐる「一つの神話」の検証(その3)-一九五〇年の報道機関、重要産業のレッド・パージはGHQの指示によるのか |
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1 「ネピア・メモ」が語るもの/2 報道機関経営者にたいする「ネピア談話」を検証する/3 民間重要産業労使に対する「エーミス談話」を検証する/4 GHQは、なぜレッド・パージ実施の指令・指示をださなかったか |
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五 レッド・パージをめぐる「もう一つの事実」-日本側の能動性・積極性 |
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1 レッド・パージとGHQおよび日本政府/2 レッド・パージ計画は“メイド・イン・ジャパン”/3 吉田首相のレッド・パージ、共産党非合法化構想 |
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第Ⅳ部 レッド・パージに責任を負うべきは誰なのか |
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一 レッド・パージとGHQ |
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二 レッド・パージと日本政府・企業経営者 |
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1 レッド・パージに対する日本政府の対応-積極的協働者としての日本政府/2 レッド・パージと企業経営者 |
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三 裁判所、労働委員会は法的救済機関としての役割を果たしたか |
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1 最高裁判所の汚点/2 労働委員会 |
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四 労働組合の対応-沈黙と加担 |
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小括-レッド・パージに責任を負うべきは誰か |
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第Ⅴ部 今なぜレッド・パージを問うのか-むすびにかえて |
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一 「過去の克服」の歴史的意義 |
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1 歴史と過去を《心に刻む》-ヴァイツゼッカー演説/2 「過去の克服」をめぐる世界の動向-イタリアの事例を中心に/3 カトリック教会の<謝罪> |
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二 レッド・パージ犠牲者の名誉回復の必要性と意義 |
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1 レッド・パージ犠牲者の名誉回復=「復権」の必要性/2 レッド・パージ犠牲者の名誉回復の意味-<窮境>から<希求>への希望 |
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三 レッド・パージを問うことの今日的意味 |
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1 “過去の問題ではなく現代的な人権課題”/2 「会社監獄」から「ディーセント・ワーク」へ/3 四つの負の遺産の清算 |