書誌種別 |
図書 |
タイトル |
文法の詩学 |
サブタイトル |
意味語/機能語の動態 |
並列タイトル |
Grammatical Poetics |
タイトルヨミ |
ブンポウ ノ シガク |
サブタイトルヨミ |
イミゴ キノウゴ ノ ドウタイ |
人名 |
藤井 貞和/著
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人名ヨミ |
フジイ サダカズ |
出版者・発行者 |
花鳥社
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出版者・発行者等ヨミ |
カチョウシャ |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2024.9 |
ページ数または枚数・巻数 |
8,464p |
大きさ |
20cm |
価格 |
¥6000 |
ISBN |
978-4-86803-007-2 |
ISBN |
4-86803-007-2 |
分類記号 |
815
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件名 |
日本語-文法
/
日本文学
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内容紹介 |
物語や詩歌を読むことと、言語学のさまざまな学説たちとのあいだで生まれた、古典語界の言語を当時の現代語として探究する書。「物語を読む、うたに心を託す」ために必要な言語理論を案出する。 |
著者紹介 |
東京都文京区生まれ。東京大学名誉教授。著書に「<うた>の空間、詩の時間」「よく聞きなさい、すぐにここを出るのです。」など。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009812800463 |
目次 |
序章 「あけがたには」の詩学 |
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1 <文法>と<詩学>/2 <言語態>学の一環/3 『国語学原論』の主語格、述語格 |
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第一部 機能語が意味語を下支えする |
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一章 論理上の文法と表出する文法 |
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1 意味はどこにあるか/2 「心」は意味か/3 言外の意味/4 意味を働かせるキー/5 論理上の主格を支える深層 |
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二章 時間域、推量域、形容域 |
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1 <前-助動辞>図/2 krsm四辺形、krsm立体/3 助動辞どうしの機能差-小松モデル/4 世界の諸言語の<意味語、機能語> |
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三章 「あり、り」をめぐる |
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1 「り」(〜る、〜ある)の成立/2 「断定なり」には「あり」ar‐iが潜む/3 「と」、「断定たり」/4 「ざり、ず」(〜ない)<否定する>/5 活用語尾-形容詞のカリ活用 |
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四章 起源にひらく「き」の系譜 |
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1 「さしける、…はヘけく」/2 けく、けば、けむ、けり/3 二行にわたる活用/4 起源譚としての「し」/5 史歌という視野から見る/6 「き」=目睹回想は正しいか/7 「まし」との関係 |
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五章 伝来の助動辞「けり」-時間の経過 |
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1 動詞「来り」との関係/2 「けり」の機能は時間の経過/3 「科学的ないし客観的方法」(竹岡)/4 確定的な未来へ注ぎ込む時間 |
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六章 フルコトの過去、物語の非過去 |
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1 叙事文学の語り/2 口承語りの文体-昔話/3 フルコトの語り-『古事記』/4 説話文学の「けり」と物語文学/5 物語の叙述は非過去 |
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七章 「はや舟に乗れ。日も暮れぬ」 |
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1 「ぬ、つ」を二つの焦点に/2 急げば舟に間に合うか/3 鳥たちが鳴き出さんとする/4 「秋来ぬと」「おどろかれぬる」/5 仮に身を事件の現場に置いてみる/6 <完了>と<過去>と/7 一語動詞からの転成/8 「た」の発達と「ぬ」の消長 |
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八章 <いま、さっき、つい先刻>-「つ」 |
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1 いましがた起きた/2 「つ」と「ぬ」と/3 〜となむ名のり侍りつる/4 想像と行為、あるいは未来/5 上接する語から「ぬ」と「つ」とを区別する? |
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九章 言文一致と近代-「た」の創発 |
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1 古典のなかの「た」のあらわれ/2 古典の口語文に見る「た」/3 「だ」調常体とは/4 「たり」からの距離/5 <歴史的現在>とは/6 地の文の成立ということ |
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十章 推量とは何か(一)-む、けむ、らむ、まし |
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1 人類は疑心暗鬼する動物/2 音韻が結合する/3 推量と意志と未来/4 まく、まほし、まうし/5 けむ(〜たろう)/6 らむ(いまごろは〜だろう)/7 「まし」(〜よかったのに) |
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十一章 推量とは何か(二)-伝聞なり、めり |
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1 伝聞なり<耳の助動辞>/2 「ななり、あなり」-活用語終止形への下接/3 「はべなり」と「侍るなり」/4 「めり」(〜みたい)<見た目> |
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十二章 推量とは何か(三)-べし、まじ |
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1 推量と意志-べし、べらなり/2 ましじ/3 まじ/4 「らむ、らし、べし」三角形 |
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十三章 らしさの助動辞-「らし」 |
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1 接尾語「らしい」とは何か/2 古語化し、再生する平安時代の「らし」/3 「不平み坐すらし」「置目来らしモ」/4 香具山にかかる夏雲/5 「あらし、らし」 |
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十四章 し、じ、たし-形容、否定、願望、様態 |
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1 前-助動辞図/2 「あし」asi-形容辞/3 否定辞-じ、ず、ざり、に/4 程度を否定する「なし」/5 願望-「まほし」から「たし」へ/6 ごとし、やうなり |
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十五章 「る、らる」「す、さす、しむ」 |
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1 「る、らる」の四機能とは/2 自然勢(いわゆる自発)/3 不可能と可能態/4 「る、らる」は「受身」か/5 『万葉集』の「ゆ、らゆ」/6 「る、らる」の敬意/7 「す、さす」および「しむ」/8 高い尊敬 |
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第二部 機能語が意味語を下支えするその二 |
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十六章 助辞の言語態 |
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1 格助辞のグループ/2 副助辞/3 八種の係助辞の配置/4 文末の助辞群/5 投げ入れる助辞群/6 接続助辞のグループ/7 いわゆる格助詞の「接続助詞」化問題/8 助辞、助動辞の相互の関係 |
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十七章 「は」の<主格補語>性-「が」を覆う |
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1 主体的意識による表現/2 <主格〜所有格>の「が、の」/3 「が」の上に立つ「は」/4 御局は桐壺なり-差異化としての「は」/5 「も」は<同化>/6 「対象語」(時枝)について/7 「周布」という視野 |
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第三部 意味語の世界 |
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十八章 名詞の類-自立語(上) |
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1 基本となる構文/2 「何がどうする」「何がどんなだ」/3 「何が何だ」構文/4 主格の形成/5 格/6 性/数、数詞/7 代名詞/8 固有称/9 連体関係節と吸着語/10 動態詞の名詞化 |
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十九章 動く、象る-自立語(中) |
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1 世界の諸言語の活用のあるなし/2 動態詞一類の語幹-<カ変、サ変、下二段>/3 動態詞一類の語幹-<上一段、ナ変、上二段、ラ変、下一段、四段>/4 動態詞二類(形容詞)と語幹/5 活用語尾「じ」/6 動態詞三類(形容動詞)/7 E尾とC辞とのつながり/8 音便と活用形/9 敬語動詞、敬語補助動詞 |
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二十章 飾る、接ぐ-自立語(下) |
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1 副詞(作用詞、擬態詞)/2 連体詞(冠体詞)/3 接続詞/4 感動詞(間投詞) |
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二十一章 <懸け詞>文法 |
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1 地口・口合いと懸け詞との相違/2 “二重の言語過程”/3 “一語多義的用法”/4 うたの全体感/5 表現者の格という文法/6 同音を並べる技法について/7 「二重の序」を持つうた/8 双分観を超えるために |
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第四部 人称と語り、表記 |
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二十二章 物語人称と語り |
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1 紫上をかいま見する/2 会話文、心内文/3 四人称と人称表示/4 「見返る」女三宮、見たてまつる柏木/5 「見あはせたてまつりし」 |
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二十三章 語り手人称と作者人称 |
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1 物語の文法と談話の文法/2 ゼロ人称=語り手人称/3 作者人称=無人称/4 読者の人称は/5 作中にはいってゆく |
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二十四章 自然称と和歌表現 |
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1 自然称、鳥虫称、擬人称/2 詠み手の「思い」/3 うたの真の主体とは |
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二十五章 漢字かな交じり文 |
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1 “文法”は意味世界から独立する/2 脳内の内部メモリー/3 意味語/機能語と書くこととの対応/4 表意文字と表音文字/5 ひらがなの成立/6 漢字かな交じり文と近代詩 |
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終章 言語は復活するか-言語社会に向き合う |
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1 投げかけることばでなければ/2 詩は粒子かもしれない/3 原子的な単位-ソシュール/4 言語過程説の提唱に至る時枝/5 アオリストへの遠投/6 「ことばは無力か」に対して答える |