書誌種別 |
図書 |
タイトル |
子どもの性欲の近代 |
サブタイトル |
幼児期の性の芽生えと管理は、いかに語られてきたか |
タイトルヨミ |
コドモ ノ セイヨク ノ キンダイ |
サブタイトルヨミ |
ヨウジキ ノ セイ ノ メバエ ト カンリ ワ イカニ カタラレテ キタカ |
人名 |
小泉 友則/著
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人名ヨミ |
コイズミ トモノリ |
出版者・発行者 |
松籟社
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出版者・発行者等ヨミ |
ショウライシャ |
出版地・発行地 |
京都 |
出版・発行年月 |
2020.6 |
ページ数または枚数・巻数 |
464,30p |
大きさ |
20cm |
価格 |
¥4200 |
ISBN |
978-4-87984-391-3 |
ISBN |
4-87984-391-3 |
注記 |
文献:巻末p8〜29 |
分類記号 |
367.99
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件名 |
性教育-歴史
/
児童-歴史
/
性欲
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内容紹介 |
日本の近世後期〜明治後期の医学・教育領域を中心に、子どもの性、とりわけ性的欲望・現象について、いかなる学的知識・認識が歴史的に存在し、それらがどのように学識者らに主張され、時代の変遷の中で変容したかを解明する。 |
著者紹介 |
1987年生まれ。総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究修了。博士学位取得(学術)。関西大学・立命館大学等非常勤講師。専門はジェンダー・セクシュアリティと教育研究。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009812414407 |
目次 |
序章 「子どもの性」の歴史研究における方法をめぐって |
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1 問題関心/2 欧米における先行研究-エリアス、アリエスからデュルへ/3 日本における先行研究/4 研究方法/5 本書の構成 |
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第1章 近世後期における子どもの色情・色欲に関する学的知識・認識 |
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1 調査対象史料について/2 子どもという存在について/3 性的情報からの隔離を求める主張/4 子どもの持つ性的欲望・現象は語られているか/5 医学書に見る子どもの性的欲望・現象-洋学流入による新たな情報の登場/6 本章のまとめ-欧米の医学知識がもたらしたもの |
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第2章 明治初中期における子どもの色情・色欲に関する学的知識・認識 |
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1 対象史料について-性的欲望・現象に関する知識に言及する分野を特定するために/2 医学書、養生書、衛生書、教育書/3 生殖論系書籍(「造化機論系」書籍)なるものについて/4 生殖論系書籍の由来/5 近世日本において生殖論系書籍と見なせるものはあるか/6 明治初中期における子どもの性的欲望・現象に関する主張の特徴 |
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補章 3章・4章・5章・6章共通の使用史料群についての補足情報 |
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1 調査対象図書と明治後期における性研究の進展/2 使用雑誌の詳細/3 明治後期における子どもの存在について |
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第3章 子どもの手淫の問題化 |
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1 日本における手淫の医療化と教育化/2 子どもの手淫への言及とその意味/3 子どもの手淫の区分/4 日本における子どもの手淫の登場/5 明治初中期における子どもの手淫への言及のあり方/6 明治後期における子どもの手淫論/7 医学者における認識の差異と乳幼児期の手淫理論の登場-アルベルト・モルの登場とフロイト理論の萌芽/8 まとめと考察-日本の性科学の発展をもたらした、子どもの手淫論 |
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第4章 女児の性的早熟論とその理論的基盤の展開 |
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1 女児のみが問題化される主張/2 先行研究/3 近世後期における早期月経、早婚、早期出産への注目のあり方/4 明治初中期における女児の性的早熟論と環境要因論の複雑さ/5 女児の性的早熟論にある環境要因論の様態(総合遅速理論)のまとめ/6 明治後期にも論じられ続ける女児の性的早熟論/7 検討・研究の材料となる総合遅速理論/8 女児の性的早熟論と植民地主義/9 両性の子どもの性的欲望・現象の問題にも用いられる総合遅速理論/10 まとめと考察-女児の性的早熟論が残したもの |
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第5章 性に関する包括的な教育論の登場と展開 |
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1 「性欲教育」「色情教育」とは何なのか/2 先行研究/3 概念化以前-近世期/4 概念化の登場/5 「性欲教育」(性的欲望教育)の登場 |
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第6章 「誕生に関する質問」への問題化と「性欲」化 |
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1 「性欲」と関連するとして問題化される子どもの質問/2 発端と先行研究/3 誕生に関する質問と心理学的教育研究/4 児童研究と誕生に関する質問/5 誕生に関する質問の「情欲」「性欲」化/6 専門的議論の登場/7 子どもへの返答法の専門的議論の登場/8 近代は子どもの好奇心を「性欲」化する |
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終章 日本近代における子どもの性欲化現象から見えること |
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1 本書のまとめ/2 先行する諸研究を踏まえた結論/3 「子どもの性」の歴史性に着目するということ |