書誌種別 |
図書 |
タイトル |
メタファー体系としての敬語 |
サブタイトル |
日本語におけるその支配原理 |
タイトルヨミ |
メタファー タイケイ ト シテ ノ ケイゴ |
サブタイトルヨミ |
ニホンゴ ニ オケル ソノ シハイ ゲンリ |
人名 |
アラン・ヒョンオク・キム/著
|
人名ヨミ |
アラン ヒョンオク キム |
出版者・発行者 |
明石書店
|
出版者・発行者等ヨミ |
アカシ ショテン |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2014.6 |
ページ数または枚数・巻数 |
283p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥3800 |
ISBN |
978-4-7503-4002-9 |
ISBN |
4-7503-4002-9 |
注記 |
文献:p257〜272 |
分類記号 |
815.8
|
件名 |
日本語-敬語
|
内容紹介 |
日本語の敬語は「上位者はタブー」という比喩を基に成立しているメタファー体系であり、その原理が尊敬・謙譲・丁寧の表現の背後で働いている。従来の記述的・応用的な接近法を越え、敬語現象を支配する原理体系の根源に迫る。 |
著者紹介 |
1932年兵庫県生まれ。南カリフォルニア大学言語学Ph.D。南イリノイ州立大学外国語外国文学部・言語学部准教授。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009811803643 |
目次 |
序章 新しい視点からの敬語理論の基礎付け |
|
0.1 これまでの研究/0.2 省みられなかった問題点/0.3 敬語理論のための新しい接近法/0.4 現代日本語の敬語文法とその一般規則/0.5 本書の構成 |
|
第1部 敬語の統合理論への新しい接近と作業仮説 |
|
第1章 上位者概念のメタファー |
|
1.1 「上位者」概念の基礎付け/1.2 タブーの本性/1.3 名指しのタブー/1.4 日本語の敬語研究に見えるタブー概念/1.5 モデルとしての「上位者」/1.6 まとめ |
|
第2章 メタファーの体系としての日本語の敬語 |
|
2.1 メタファーによる敬語の見直し/2.2 メタファーの構造と機能 |
|
第3章 敬語の原則とその文法化 |
|
3.1 新しい敬語概念の定立/3.2 「敬語の場」の設定/3.3 敬語の体系を司る枢密軸の原則と5つの下位原則/3.4 敬語原則の文法化ガイドライン/3.5 敬語の原則における「上位者・下位者」の相補関係 |
|
第2部 展開-丁寧・尊敬・謙譲の三様式の見直し |
|
第4章 言葉の豪華包装のメタファー |
|
4.1 禁忌標示としての包装様式/4.2 敬語の接頭辞と接尾辞/4.3 文の豪華包装メタファー-丁寧形の助動詞「です」と「ます」/4.4 告知・陳述の動詞から丁寧形の助動詞への文法化 |
|
第5章 敬語における「する」と「なる」のメタファー |
|
5.1 贈り物の内容としての素材文の敬語とそのメタファー様式/5.2 尊敬形における自発メタファー-動作主役割の極小化/5.3 「奉仕メタファー」の他動詞「する」と謙譲形生成のメカニズム/5.4 久野の統語論からの支え/5.5 なぜ謙譲形に語用論的制約が多いか/5.6 まとめ |
|
第6章 「恵み」の言語学的ダイナミックスとその文法化 |
|
6.1 恩恵移動の原則と文法化のためのガイドライン/6.2 恩恵の原則Dによる敬語の授受表現のメタファー/6.3 敬語の相互承接-恩恵授受の複合形式/6.4 下位者による命令/要請から上位者の裁可への変換/6.5 「やりとり」の類型/6.6 授受動詞と謙譲形軽動詞の意味構造上の対応 |
|
第3部 敬語と礼儀の接点 |
|
第7章 文化的パラメーターとしての「わきまえ」と「恩」 |
|
7.1 ポライトネス理論と「わきまえ」の文化/7.2 「すみません」の分析/7.3 メタファー理論から見直す「わきまえ」と「すみません」 |
|
第8章 敬語文法化の道程 |
|
8.1 助動詞「ます」の文法化(Dasher 1995)/8.2 Traugott & Dasher(2005)の「そうろう」の分析 |
|
第9章 総まとめ |
|
9.1 統一場の理論として/9.2 2つの次元-文法としての原則体系と語用論/9.3 文法化のメカニズムと制約/9.4 「非焦点化」の解釈-複数と受身と「ぼかし」と「にごし」の機能/9.5 尊敬形構造における「なさる」の不整合性/9.6 複合授受様式の設定と恩恵移動のタイポロジー/9.7 「命令と授与」から「裁可と贈呈」への変換形式/9.8 文化的特殊性のパラメーター化/9.9 加減調節の領域-修辞的表現の次元/9.10 日本語文法のマイクロ・コズムとしての敬語 |
|
第10章 結びと展望-新しい型の解明的理論作りを目指して |