書誌種別 |
図書 |
タイトル |
日本統治期台湾と帝国の<文壇> |
サブタイトル |
<文学懸賞>がつくる<日本語文学> |
シリーズ名 |
ひつじ研究叢書 |
シリーズ番号 |
文学編5 |
タイトルヨミ |
ニホン トウチキ タイワン ト テイコク ノ ブンダン |
サブタイトルヨミ |
ブンガク ケンショウ ガ ツクル ニホンゴ ブンガク |
シリーズ名ヨミ |
ヒツジ ケンキュウ ソウショ |
シリーズ番号ヨミ |
ブンガクヘン-5 |
人名 |
和泉 司/著
|
人名ヨミ |
イズミ ツカサ |
出版者・発行者 |
ひつじ書房
|
出版者・発行者等ヨミ |
ヒツジ ショボウ |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2012.2 |
ページ数または枚数・巻数 |
11,434p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥6600 |
ISBN |
978-4-89476-590-0 |
ISBN |
4-89476-590-0 |
注記 |
文献:p413〜420 |
分類記号 |
910.263
|
件名 |
日本文学-歴史-昭和時代
/
台湾-歴史-日本統治時代
/
文学賞
|
内容紹介 |
日本統治期台湾の「日本語文学」運動を、日本帝国の「中央文壇」との関わりの中で捉え直す。中央文壇と植民地文壇の両者を接続し、後に切断することになる回路としての「文学懸賞」を中心に取り上げる。 |
著者紹介 |
1975年生まれ。埼玉県出身。慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。同大学日本語・日本文化教育センター専任講師(有期)。博士(文学)。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009811529843 |
目次 |
序 <文壇>にとっての<中央>と<地方>、その先の<植民地> |
|
第一部 憧れの<中央文壇> |
|
第一章 日本統治期台湾における<日本語文学>の始まり |
|
1 <台湾新文学運動>の一九三〇年代/2 巫永福「首と体」の<帝都>体験/3 <中央文壇>デビューという「伝説」と「戦略」/4 盛り上がる<中央文壇>志向の行方と<文学懸賞> |
|
第二章 『改造』懸賞創作の行先 |
|
1 『改造』懸賞創作登場の背景/2 『改造』と改造社、山本実彦/3 <懸賞作家>の登場/4 『改造』懸賞創作/5 竜胆寺雄から芹沢光治良へ-初期の傾向/6 田郷虎雄「印度」とその後-<懸賞作家>と<戦争>と<文壇>と/7 「国際化」から「外地」へ-懸賞創作の盛況から低落へ/8 芥川賞の登場と『改造』懸賞創作 |
|
第三章 懸賞当選作としての「パパイヤのある街」 |
|
1 「懸賞創作」と「パパイヤのある街」/2 「パパイヤのある街」の描いているもの/3 <中央文壇>における「パパイヤのある街」/4 <中央文壇>における同時代評-「高評価」を受けたか/5 読み込まれた「パパイヤのある街」/6 「パパイヤのある街」を乗り越えるために/付 その後の『改造』懸賞創作 |
|
第二部 <自律>を模索する<台湾文壇> |
|
第四章 西川満と黄得時 |
|
1 西川満の三〇年代-<台湾新文学運動>期ではない三〇年代として/2 四〇年代<日本語文学>最盛期の始まり-『文芸台湾』と『台湾文学』/3 <台湾文壇>における黄得時/4 「台湾文壇建設論」への現在の評価/5 注目されなかった箇所-「五」以降/6 「当局の援助」-自立・独自性との整合性/7 「台湾文壇建設論」以後の黄得時 |
|
第五章 青年が「志願」に至るまで |
|
1 周金波「志願兵」を巡る状況/2 <接続詞>としての台湾意識/3 制約ある「私」の語り/4 「私」の認める価値観/5 「私」とその世代/6 偽装の親友像-張明貴と高進六/7 「議論」という虚構のやりとり/8 青年間の断絶/9 「私」と張明貴/10 志願する理由/しない理由/11 周金波が「志願兵」に至るまで/12 <皇民文学>を巡る問題の端緒としての「志願兵」 |
|
第六章 新垣宏一「砂塵」論 |
|
1 新垣宏一と台南と佐藤春夫「女誡扇綺譚」/2 在台日本人作家とそのテクストを扱うために目指すこと/3 植民地の教員と女子生徒/4 異分子としての宝玉/5 <読者>は誰か/6 「女誡扇綺譚」についての二つの語り/7 野沢と<語り手>/8 おわりに |
|
第七章 錯綜する<内>と<外> |
|
1 <台湾新文学運動>後と龍瑛宗/2 「蓮霧の庭」の時間とテクストと<皇民文学>/3 <皇民文学>からの逸脱/4 <交流>の<内>と<外>-台湾人の側から/5 <交流>の<内>と<外>-在台日本人の側から/6 「描く」台湾人と「描かれる」在台日本人/7 「蓮霧の庭」の<内>と<外> |
|
第八章 <皇民文学>と<戦争> |
|
1 はじめに/2 <皇民文学>から「脱するための分析」を経て/3 「奔流」の描く<皇民化>とは/4 「奔流」と<戦争>/5 再び周金波へ-「助教」を読む/6 『決戦台湾小説集』について/7 不釣り合いな蓮本と国民道場/8 山田教官の沈黙に対する蓮本の反応/9 <国語>能力と徴兵制 |
|
終章 日本統治期後の日本語作家たち |
|
1 戦後/<光復>後の台湾における<日本語>/2 敗戦/<光復>直後の龍瑛宗と「青天白日旗」/3 戦後/<光復>後に語られる「龍瑛宗」像/4 戦後日本<文壇>における日本語作家達 |