書誌種別 |
図書 |
タイトル |
福祉政策の形成と国家の役割 |
サブタイトル |
プラクティカルな政策をめざして |
シリーズ名 |
MINERVA人文・社会科学叢書 |
シリーズ番号 |
171 |
タイトルヨミ |
フクシ セイサク ノ ケイセイ ト コッカ ノ ヤクワリ |
サブタイトルヨミ |
プラクティカル ナ セイサク オ メザシテ |
シリーズ名ヨミ |
ミネルヴァ ジンブン シャカイ カガク ソウショ |
シリーズ番号ヨミ |
171 |
人名 |
大山 博/著
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人名ヨミ |
オオヤマ ヒロシ |
出版者・発行者 |
ミネルヴァ書房
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出版者・発行者等ヨミ |
ミネルヴァ ショボウ |
出版地・発行地 |
京都 |
出版・発行年月 |
2012.2 |
ページ数または枚数・巻数 |
6,332p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥6000 |
ISBN |
978-4-623-06203-4 |
ISBN |
4-623-06203-4 |
分類記号 |
364
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件名 |
福祉国家
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内容紹介 |
福祉政策を、その制度成立の基礎理念から再検証し、社会連帯の醸成のあり方から捉えなおすほか、社会政策研究の国家政策への反映の実例をあげ、経済学・法学的側面における福祉との関わりを把握し、現代的課題を考察する。 |
著者紹介 |
1945年生まれ。明治学院大学大学院博士課程社会福祉学専攻単位取得満期退学。法政大学現代福祉学部教授。編著に「ソーシャルインクルージョンと社会起業の役割」など。 |
言語区分 |
JPN |
タイトルコード |
1009811517792 |
目次 |
序章 福祉政策を基礎づける規範原理とは何か |
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1 福祉政策における社会連帯の意義/2 現代日本社会での社会連帯の現状について/3 福祉政策の意義と道徳原理の位置づけ/4 アダム・スミスの『道徳感情論』と福祉政策の道徳原理との関係/5 福祉政策と経済の倫理との関係/6 福祉政策と法規範との関係/7 福祉政策の形成と国家の役割:「福祉ガバナンス」(共治)/8 本書の編別構成 |
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第Ⅰ部 イギリスの社会政策研究の潮流 |
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はじめに:社会政策研究の視点 |
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第1章 オーソドックスな社会政策研究の展開(1950-75年) |
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1 ティトマスの社会政策研究の特徴/2 ティトマスの社会政策研究の評価/3 70年代のティトマス後の社会政策研究の特徴 |
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第2章 「福祉国家の危機」と「危機後」の再編期の動向 |
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1 1980年代の社会政策研究の特徴/2 「福祉国家の危機」とは何か/3 「福祉国家の危機」への対応モデル/4 ミシュラの「福祉国家の再編成」の分析視点/5 「危機後」の福祉国家再編の概括的動向/6 とくに「ネオ・コーポラティズム」をめぐって |
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第3章 福祉国家の国際比較研究の展開 |
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1 福祉国家の国際比較研究の意義/2 福祉国家類型論の動向/3 福祉国家理論における日本の位置づけ/4 福祉国家研究の再検討 |
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第4章 「第三の道」ブレア政権の福祉政策の特徴(1997-2005年) |
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1 ブレア政権の政策の理論的根拠:サッチャーリズムと旧社会民主主義の比較を通じて/2 ブレア政権のサッチャーリズムの継続性と非継続性/3 ブレア政権の福祉改革の特徴/4 ブレア政権の福祉改革の到達点:Weifare to Workの政策を中心として |
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むすび:イギリス社会政策研究の潮流からの教訓 |
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第Ⅱ部 福祉政策と経済倫理との関係 |
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はじめに:福祉と経済思想の歴史的素描 |
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第1章 アダム・スミスの『道徳感情論』と福祉の規範理論との関係 |
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1 研究の視点/2 人間本性としての同感の仕組み:なぜ人々の福祉への参加に相異が生じるのか/3 とくに悲哀・貧困に対する同感について/4 見知らぬ人との関係について/5 博愛の徳(福祉)と利己的な慎慮の徳(自助)との関係/6 経済の発展と「見えざる手」による生活必需品の分配について/7 社会の繁栄と交換性向 |
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第2章 A.マーシャルの経済学と人間の研究 |
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1 研究の視点/2 「労働者階級の将来」における貧困からの脱却について/3 「生活水準」と「安楽水準」について/4 企業家の「経済騎士道」と政府の役割 |
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第3章 ポラニーの「二重運動論」と福祉の位置づけ |
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1 研究の視点/2 二重運動論:経済的自由主義の原理と社会防衛の原理/3 スピーナムランド法(1795年)から新救貧法(1834年)へのプロセスからの教訓/4 ポラニーの『大転換』の現代的意義 |
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第4章 「経済倫理」と「福祉政策」の関係 |
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1 経済的交換における経済倫理/2 経済の倫理と福祉との関係/3 経済発展と貧困/4 現代日本の貧困問題と福祉政策 |
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むすび:福祉政策(博愛の徳)と経済政策(慎慮の徳)の両立を目指して |
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第Ⅲ部 福祉政策と法規範の基礎および社会連帯論 |
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はじめに:福祉政策を基礎づける法規範原理 |
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第1章 人権の道徳原理 |
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1 ゲワースの理論と「人格的自律権論」について/2 「人格的自律権論」の批判について/3 ウォルツァーの理論と福祉の規範理論との関係 |
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第2章 日本の社会保障法学における規範理論の展開 |
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1 「人格的自律権論」と憲法13条および憲法25条を重層的関係にあるとする見解/2 「人格的自律権論」と憲法13条を重視する見解 |
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第3章 福祉政策を基礎づける法規範原理 |
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1 道徳的権利と法的権利の関係/2 道徳的権利における人間像:「社会的自立権」の提案/3 道徳的権利としての「社会的自立権」と法的権利としての憲法25条と憲法13条との関係 |
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補論:「社会連帯」論をめぐって |
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1 齋藤純一の「社会的連帯の理由をめぐって」について/2 ロザンヴァロンの『連帯の新たなる哲学』について |
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第Ⅳ部 福祉政策形成への道と国家の役割 |
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はじめに:課題の限定と分析の視点 |
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第1章 福祉政策形成への道 |
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1 身近な人との関係の道徳原理:互酬の原理/2 見知らぬ人との関係の道徳原理:相互扶助とコミュニティの関係/3 本章の分析視点と結果 |
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第2章 福祉政策における国家の役割 |
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1 プラクティカルな福祉政策の基本問題/2 福祉政策の現代的課題/3 社会的包摂と福祉サービスの提供:ベーシック・インカムの有効性をめぐって |
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終章 今後の福祉政策研究の課題 |
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1 福祉政策研究における規範理論の重要性/2 福祉政策における慎慮の徳と博愛の徳の両立の必要性/3 社会的企業の法制度化の提言/4 経済倫理を重視した経済と福祉の循環を図ること/5 社会的セーフティネットと総合的福祉政策の必要性 |