書誌種別 |
図書 |
タイトル |
『紅楼夢』-性同一性障碍者のユートピア小説 |
タイトルヨミ |
コウロウム セイ ドウイツセイ ショウガイシャ ノ ユートピア ショウセツ |
人名 |
合山 究/著
|
人名ヨミ |
ゴウヤマ キワム |
出版者・発行者 |
汲古書院
|
出版者・発行者等ヨミ |
キュウコ ショイン |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2010.11 |
ページ数または枚数・巻数 |
5,282p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥7000 |
ISBN |
978-4-7629-2886-4 |
ISBN |
4-7629-2886-4 |
注記 |
付:図(2枚) |
分類記号 |
923.6
|
件名 |
紅楼夢
/
性同一性障害
|
件名 |
曹 雪芹
|
件名 |
ソウ セッキン
|
内容紹介 |
「紅楼夢」の主人公・賈宝玉の性格や行動の特徴が現代の性同一性障碍の特徴と合致していることを実証的に示す。また、賈宝玉が性同一性障碍者であることにより、「紅楼夢」の文学世界がどのように成立しているかを解明する。 |
著者紹介 |
1942年大分県生まれ。九州大学名誉教授。著書に「明清時代の女性と文学」「『紅楼夢』新論」など。 |
言語区分 |
jpn |
タイトルコード |
1009811369182 |
目次 |
一 賈宝玉の人物像 |
|
(一)『紅楼夢』における賈宝玉の重要性/(二)不可思議な人物像-賈宝玉は一体何者なのか |
|
二 性同一性障碍(Gender Identity Disorder,GID)について |
|
(一)性同一性障碍(GID)とは何か/(二)性同一性障碍(GID)に関する診断基準 |
|
三 「身体の性は男子だが、心の性は女子である」 |
|
四 GID診断基準「反対の性に対する強く持続的な同一感」に該当する事例 |
|
(一)女子の住むような住居や部屋で暮らす宝玉/(二)女性の持ち物を好む宝玉/(三)女装愛好と男装の女子を好む宝玉/(四)赤い色を好む宝玉/(五)涙をよく流す宝玉/(六)女性に対してやさしい心遣いをする宝玉/(七)女性的な所作や振る舞いをする宝玉/(八)女性との同化を強く願う宝玉 |
|
五 GID診断基準「反対の性の遊び仲間になるのを強く好む」に該当する事例 |
|
(一)女の子と楽しく遊ぶことを切望する宝玉/(二)女の子たちから仲間はずれにされるのを恐れる宝玉 |
|
六 GID診断基準「自分の性に対する持続的な不快感」に該当する事例 |
|
(一)極端な男性蔑視・男性嫌悪、自己卑下・自己否定をする宝玉/(二)女子に対して極端な崇拝と賛美をする宝玉/(三)賈宝玉の特異な恋愛生活 |
|
七 GID診断基準「自分の身体的性のもつ性役割についての不適切感」に該当する事例 |
|
(一)男性としての社会的性役割に対する嫌悪や反撥を示す宝玉/(二)男性的生活の場において極端な不適応を示す宝玉 |
|
八 性同一性障碍と関連づけて解釈できるその他の事柄 |
|
(一)賈宝玉はなぜ薛宝釵ではなく、林黛玉を愛するのか/(二)賈宝玉の同性愛的性指向/(三)賈宝玉に見られる神経症的症状/(四)賈宝玉はなぜ仏教・道教思想に傾斜するのか/(五)『紅楼夢』の簿冊と情榜について/(六)「名」をもたず、「乳名」で一生を通す宝玉/(七)賈宝玉と甄宝玉の人物像の変化の意味/(八)前八十回と後四十回における賈宝玉像の異同について |
|
九 賈宝玉のモデルは誰か |
|
十 『紅楼夢』はいかなる小説なのか |
|
(一)『紅楼夢』の中心舞台である大観園の性格/(二)性同一性障碍者の理想郷としての大観園世界/(三)『紅楼夢』-性同一性障碍者のユートピア小説 |
|
(附論)「選秀女」と明清の戯曲小説 |
|
まえがき/一 明代における「選秀女」の実態/二 清代における「選秀女」の実態/三 明清時代の戯曲・小説に用いられた「選秀女」/四 清朝の後宮制度と『紅楼夢』-元春貴妃の省親や大観園の築造はあり得たか |