書誌種別 |
図書 |
タイトル |
精神分析以前 |
サブタイトル |
無意識の日本近代文学 |
タイトルヨミ |
セイシン ブンセキ イゼン |
サブタイトルヨミ |
ムイシキ ノ ニホン キンダイ ブンガク |
人名 |
生方 智子/著
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人名ヨミ |
ウブカタ トモコ |
出版者・発行者 |
翰林書房
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出版者・発行者等ヨミ |
カンリン ショボウ |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2009.11 |
ページ数または枚数・巻数 |
310p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥3800 |
ISBN |
978-4-87737-286-6 |
ISBN |
4-87737-286-6 |
注記 |
文献:p294〜300 |
新聞書評情報 |
中日新聞・東京新聞 |
書評掲載日 |
2009/12/27 |
分類記号 |
910.26
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件名 |
日本文学-歴史-近代
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内容紹介 |
漱石や鷗外の作品が発表され、近代小説の形式が準備された時期とみなされる明治40年代の文学作品を中心に、小説というジャンルが無意識を備えた人間を描くための技術論・方法論的な探求を行っていたことを考察する。 |
著者紹介 |
1967年東京都生まれ。成城大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。日本近代文学専攻。立正大学専任講師。 |
言語区分 |
jpn |
タイトルコード |
1009811249623 |
目次 |
はじめに 精神分析以前に向かって |
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1 無意識という領域/2 近代的自我の問題/3 本書の構成 |
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第一部 まなざしの固有性 |
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第一章 『はやり唄』描写の欲望 |
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1 「生命現象」の認識論/2 <見ること>をめぐるメタファーの抗争/3 『はやり唄』の視点構造/4 表象される身体/5 視線の二重構図/6 描写の欲望 |
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第二章 「文章世界」 特集「写生と写生文」と田山花袋の描写への試み |
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1 心理描写という争点/2 特集「写生と写生文」の意義/3 『重右衛門の最後』の心理描写/4 『蒲団』における観察の技法 |
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第三章 「ホトゝギス」の「写生」実践における視点のテクノロジー |
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1 「ホトゝギス」の転機/2 「写生」における視点/3 子規という視点/4 脱-中心化される視点 |
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第四章 寺田寅彦の「小説」におけるプロットの方法 |
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1 新しい「小説」へ/2 「記憶」とプロット/3 想起する主体 |
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第二部 構成される無意識 |
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第五章 『草枕』<運動>の表象 |
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1 読み込まれる無意識/2 『ラオコーン』という問題/3 <運動>の表象/4 <無意識を知る者>のジェンダー |
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第六章 『蒲団』セクシュアリティをめぐる語り |
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1 <眼>の再現/2 「女学生」への欲望/3 プロットと因果関係/4 欲望のパラダイム/5 <心>の問題領域 |
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第七章 『ヰタ・セクスアリス』男色の問題系 |
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1 「性欲」という概念/2 語りの枠組み/3 男色の表象体系/4 三角同盟という仕掛け/5 男色をめぐる語り |
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第八章 『三四郎』『青年』表象する<青年>たち |
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1 <青年>への注目/2 男たちの差異-『三四郎』/3 表象への欲望-『青年』/4 無意識という領域-オットー・ワイニンガー『性と性恪』 |
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第三部 融解するアイデンティティと犯罪小説 |
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第九章 夏目漱石「写生文」と志賀直哉『濁つた頭』<狂気の一人称>という語り |
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1 「写生」の射程圏/2 夏目漱石「写生文」とモーパッサン『狂気』/3 『濁つた頭』の語りと構成/4 <狂気>と<性欲>の切断面 |
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第十章 『それから』「遊民」の共同性 |
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1 浮上する「遊民」/2 <働かない男>の批評性/3 傷ついたホモソーシャル共同体/4 退化の論理/5 「神経」から無意識へ/6 葛藤するジェンダー/7 ロマンティック・ラブの彼方へ/8 新たな存在の様態へ |
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第十一章 『行人』歇私的里者のディスクール |
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1 構成への意識/2 死角を備えた一人称の語り/3 精神分析的構成 |
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第十二章 『二人の芸術家の話』「天才」という存在 |
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1 「新探偵小説」の登場/2 告白される「秘密」/3 観察される「秘密」/4 <深層>へ向かって/5 『ウィリアム・ウィルソン』の解釈枠組み/6 ロンブリーゾ『天才論』/7 夏目漱石『文学論』/8 辻潤『天才論』/9 『二人の芸術家の話』 |
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第十三章 『指紋』<謎解き>の枠組み |
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1 大正期の「探偵小説」/2 指紋探索者としての「探偵」/3 「ウヰリアム・ウヰルスン」という存在/4 <機械の眼>への欲望 |