書誌種別 |
図書 |
タイトル |
基地騒音 |
サブタイトル |
厚木基地騒音問題の解決策と環境的公正 |
シリーズ名 |
現代社会研究叢書 |
シリーズ番号 |
3 |
タイトルヨミ |
キチ ソウオン |
サブタイトルヨミ |
アツギ キチ ソウオン モンダイ ノ カイケツサク ト カンキョウテキ コウセイ |
シリーズ名ヨミ |
ゲンダイ シャカイ ケンキュウ ソウショ |
シリーズ番号ヨミ |
3 |
人名 |
朝井 志歩/著
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人名ヨミ |
アサイ シホ |
出版者・発行者 |
法政大学出版局
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出版者・発行者等ヨミ |
ホウセイ ダイガク シュッパンキョク |
出版地・発行地 |
東京 |
出版・発行年月 |
2009.8 |
ページ数または枚数・巻数 |
8,338p |
大きさ |
22cm |
価格 |
¥5800 |
ISBN |
978-4-588-60253-5 |
ISBN |
4-588-60253-5 |
注記 |
文献:p280〜286 厚木基地騒音問題年表:p292〜321 岩国基地騒音公害年表:p322〜331 |
分類記号 |
519.6
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件名 |
騒音
/
軍事基地
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内容紹介 |
米軍基地周辺地域での軍用機による騒音公害という、地域住民に対する被害が著しい問題を取り上げ、住民による運動の展開と、国の基地騒音対策との関わりについて分析する。 |
著者紹介 |
1974年神奈川県生まれ。法政大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士後期課程修了。専門は社会学、環境社会学。同大学兼任講師。都留文科大学、富士常葉大学非常勤講師。 |
言語区分 |
jpn |
タイトルコード |
1009811217433 |
目次 |
第1章 先行研究の検討と本研究の調査方法 |
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1.環境的公正/2.受益圏・受苦圏論/3.構造的暴力/4.米軍基地での公害・環境問題に関する研究/5.本研究の調査方法 |
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第2章 在日米軍基地での公害・環境問題 |
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1.管理の不備による土壌や水質の汚染/2.軍事演習による環境汚染,人体への被害/3.軍用機の演習による騒音,墜落/3-1.騒音/3-2.墜落 |
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第3章 在日米軍基地への環境規制の現状 |
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1.原状回復義務,補償義務の免除/2.米軍基地内での日本の国内法の適用除外/3.アメリカの法律も適用外/4.拘束力の弱い協定や環境基準,取り決め/4-1.立ち入り権/4-2.飛行協定/4-3.航空機騒音に係る環境基準/4-4.低空飛行訓練等に関する合意文書/4-5.環境原則に関する共同発表/5.米軍基地に対する自治体の権限/5-1.港湾管理権/5-2.公有水面埋め立て許可権限,代理署名 |
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第4章 厚木基地の住民運動とその成果 |
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1.厚木基地の歴史/2.厚木基地周辺地域の人口の推移/3.厚木基地による住民生活への被害の実態/3-1.騒音/3-2.墜落/3-3.生活環境の安全への不安,恐怖/4.住民運動の立ち上げ/4-1.厚木基地爆音防止期成同盟の結成/4-2.爆同の組織/4-3.有償移転/5.初期の爆同の活動(1960年から1976年まで)/5-1.横浜地方法務局などへの人権侵犯の申し立て/5-2.自治体の対応/5-3.飛行協定の合意/5-4.テレビ・ラジオ受信料減額措置/5-5.法律の制定と防音工事への助成/6 活動の限界とその評価 |
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第5章 基地騒音訴訟 |
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1.厚木基地騒音訴訟が始まった経緯/2.基地騒音訴訟の概略-横田,厚木,嘉手納,普天間,小松/3.第一次厚木基地騒音訴訟/3-1.訴訟を始めた理由/3-2.訴状の内容と一審判決/3-3.二審判決/3-4.最高裁判決と差し戻し審判決/4.第二次厚木基地騒音訴訟/5.第三次厚木基地騒音訴訟/6.第四次厚木基地騒音訴訟/7.基地騒音訴訟の判決への分析と考察 |
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第6章 1970年代以降の国の基地騒音対策 |
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1.基地騒音対策の概要/2.住宅防音工事/2-1.住宅防音工事の概要と実施状況/2-2.住宅防音工事の問題点/3.代替施設への移転計画/3-1.三宅島への移転計画/3-2.硫黄島での代替施設の建設/3-3.メガフロートの活用案/3-4.広島県沖美町の大黒神島への移転案/3-5.その後の移転計画の展開 |
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第7章 岩国基地への艦載機移駐問題 |
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1.本章の主題/2.岩国基地の概要/3.岩国基地沖合移設事業/4.在日米軍再編計画/5.岩国基地の拡張・機能強化に対する周辺住民や自治体の取り組み/5-1.岩国市民の取り組み/5-2.広島県西部住民の取り組み/5-3.岩国基地周辺自治体の取り組み/6.住民投票/6-1.住民投票が実施された理由/6-2.住民投票成功に向けた住民運動団体の取り組み/6-3.投票ボイコット運動/6-4.住民投票の結果/6-5.岩国基地への艦載機移駐などに対する岩国市民の意見/7.新岩国市市長選挙,市議会議員選挙/8.住民投票後の展開/9.愛宕山新住宅市街地開発事業/10.岩国基地軍民共用化/11.岩国市の財政と新市庁舎建設の補助金凍結問題/11-1.岩国市の財政/11-2.新市庁舎の補助金凍結/12.住民投票後の岩国市民の意識の変化/13.小括 |
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第8章 国の基地騒音対策の特徴と受苦の集中的局地化 |
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1.国の基地騒音対策の特徴/1-1.発生源対策は行なわない/1-2.技術的解決策の検討/1-3.代替施設への移転/1-4.手法の特徴/2.受苦の集中的局地化 |
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第9章 ドイツの事例 |
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1.ドイツでの基地問題に関する社会制度/1-1.ドイツでの外国軍駐留基地に対する法整備の経緯/1-2.ボン補足協定の特徴/1-3.ボン補足協定改定に至る経緯/1-4.国内法による軍事施設に対する適用除外/2.ドイツでの飛行訓練の実態と変化/3.シュパンクダーレム米空軍基地の現状/3-1.基地拡張計画/3-2.基地拡張による被害の増加/3-3.基地拡張への住民の意見/4.考察 |
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第10章 国の基地騒音対策の問題点 |
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1.本章の主題/2.受苦の集中的局地化の問題点/3.受苦圏間の差異・格差/4.「受益」の構築/4-1.見返りとしての「受益」/4-2.「公共性」として提示される「受益」/4-3.「受益」に対する認識の相違/5.受益圏・受苦圏論で示された解決策の検討/5-1.受益の還流の困難さ/5-2.重なり型にすることの困難さ/6.既存の施設の拡張・機能強化のデメリット/7.受苦圏の要求提出回路の貧弱さ/8.構造的な問題点のまとめ |
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第11章 環境制御システムと軍事システム |
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1.本章の主題/2.安全保障システムの中の軍事システム/3.環境制御システムと軍事システム/3-1.環境制御システム論の概説/3-2.環境制御システムと軍事システムの特徴/3-3.軍事システムに対する環境制御システムの介入/3-4.軍事システムによる環境制御システムへの侵食/4.考察 |
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第12章 基地騒音問題解決策への規範理論からの考察 |
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1.本章の主題/2.日米安保体制と基地問題の解決策への意見/3.解決策への代替案/3-1.飛行制限/3-2.代替施設への移転/3-3.基地機能の縮小/3-4.基地撤去・返還/4.解決策に求める理念の相違/5.国の基地騒音問題への対処原則/6.環境的公正の観点による解決原則/7.公平な財の分配と意思決定権や発言権の獲得/8.環境的不公正が社会に存在することの波及効果 |